出版社内容情報
メンタルヘルスの 問題を有する人に対して、適切な初期支援を行うための行動計画「メンタルヘルス・ファーストエイド」。オーストラリアで開発されたこのプログラムは、心理的危機に陥った人に対して、専門家の支援が提供される前にどのような支援を提供すべきか、どのように行動すべきか、という対応法を身につけるもの。
本書では、オーストラリアで発行された最新マニュアルの翻訳に加え、日本における活用例も収録。
うつ病、不安障害、精神病性障害、物質(アルコール・薬物)関連障害といった主要なメンタルヘルスの問題ごとに症状や原因などの基礎情報を解説し、いざというときの対応を「り・は・あ・さ・る」の5つのステップに分けて伝授。心理・医療・保健・福祉など、メンタルヘルスにかかわる職業の方は必携です。
内容説明
専門家につなげるためのファーストステップ。心理的危機に陥った人に対して、適切な初期支援を行うための行動計画「メンタルヘルス・ファーストエイド」。その最新マニュアルの翻訳に加えて、日本における活用例も収録!
目次
第1章 メンタルヘルスの問題とメンタルヘルス・ファーストエイドについて(メンタルヘルスの問題―オーストラリアと日本を中心に;メンタルヘルス・ファーストエイドとは)
第2章 メンタルヘルスの問題が起きている人へのファーストエイド(うつ病;不安の問題 ほか)
第3章 メンタルヘルスの危機的状況に対するファーストエイド(死にたい気持ちとその行動(自殺念慮と自殺企図)に対するファーストエイド
非自殺的な自傷行為に対するファーストエイド ほか)
第4章 日本におけるメンタルヘルス・ファーストエイドの活用(メンタルヘルス・ファーストエイド‐ジャパン(MHFA‐J)の活動
医療場面での活用 ほか)
付録(全国の精神保健福祉センター;LGBTIQ+の人にメンタルヘルス・ファーストエイドをする際に考慮すべき事項 ほか)
著者等紹介
キッチナー,ベティー[キッチナー,ベティー] [Kitchener,Betty]
メンタルヘルス・ファーストエイド・インターナショナルの初代CEOで、本プログラムの開発と普及にあたっている。自らのうつ病とそれにまつわる偏見の経験、そしてオーストラリア赤十字社におけるファーストエイド研修から、本プログラムを着想した
ジョーム,アンソニー[ジョーム,アンソニー] [Jorm,Anthony]
メルボルン大学公衆衛生大学院の教授であり、メンタルヘルス・ファーストエイドの効果評価や一般住民におけるメンタルヘルス・リテラシー(メンタルヘルスに関する知識や認識)を向上する取り組みに関する研究論文を多数発表している
ケリー,クレア[ケリー,クレア] [Kelly,Claire]
MHFAオーストラリアの研究・カリキュラム担当ディレクター。2003年からメンタルヘルス・ファーストエイドの活動や研究に関わっている
大塚耕太郎[オオツカコウタロウ]
岩手医科大学医学部神経精神科学講座教授/同学部災害・地域精神医学講座特命教授。メンタルヘルス・ファーストエイド・ジャパン代表。1997年岩手医科大学医学部卒業。2001年同学部神経精神科学講座助手、2007年同講座講師、2012年同学部災害・地域精神医学講座特命教授、岩手県こころのケアセンター副センター長、2016年より現職。主な専門領域は精神科救急、自殺対策、災害精神医学、地域精神保健。日本自殺予防学会常務理事・事務局長、日本精神科救急学会理事、日本うつ病学会理事、日本社会精神医学会理事、日本医療機能評価機構院内自殺予防とスタッフケアに関する検討会委員
加藤隆弘[カトウタカヒロ]
九州大学大学院医学研究院精神病態医学准教授。メンタルヘルス・ファーストエイド・ジャパン創設メンバー/医療・職域・ひきこもり支援担当。2000年九州大学医学部卒業。九州大学病院等で精神科研修後、2005年より精神免疫学研究と精神分析訓練を開始。2008年日本学術振興会特別研究員、2011年米国ジョンズホプキンス大学精神科研究員、2013年九州大学レドックスナビ研究拠点特任准教授(脳研究ユニット長)、2017年九州大学病院精神科神経科講師を経て、2021年5月より現職。専門は精神分析・集団精神療法・精神免疫学で、「気分障害ひきこもり外来」を立ち上げ、脳と心の橋渡し研究ラボ(九大精神科分子細胞研究室)を主宰。環太平洋精神科医会議(PRCP)理事、日本集団精神療法学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。