出版社内容情報
表現療法の一つ、MSSM(交互ぐるぐる描き投影・物語統合法)についてまとめた初の書。章末には山中による事例コメントも収録。MSSM(交互ぐるぐる描き投影・物語統合法)とは山中康裕によって考案された表現療法の一技法であり、本書はこの技法についてまとめた初の書である。教育・病院現場などでの変法も含めた臨床事例が数多く提示され、その実践法を具体的に学べるのみならず、各章末の山中によるコメントがその治療的意義を明らかにしている。生き生きと展開される事例から垣間見える治療者の臨床的態度など、臨床のエッセンスが詰まった一冊。
はじめに 細川佳博
1 総論 MSSMの成り立ちとつくり 細川佳博
2 MSSMの事例(1)清楚な美しい人 山中康裕
3 MSSMの事例(2)豚と銃とスポーツカー――中二男子とのMSSM 細川美幸
◇細川美幸論文へのコメント 山中康裕
4 MSSMの事例(3)チック、頭痛、食欲不振を抱えた小学女児とのMS(SM)を用いた事例 赤川 力
◇赤川論文へのコメント 山中康裕
5 MSSMの事例(4)世界没落体験――「戦争が始まる」と怯える女子児童の事例 細川佳博
◇細川佳博論文へのコメント 山中康裕
6 MSSMの事例(5)気を遣いすぎる不登校傾向生徒との面接 鈴木 壯
◇鈴木論文へのコメント 山中康裕
7 MSSMの変法(1)――MSSM+C まるでいつも素晴らしい短編小説だった 山中康裕
8 MSSMの変法(2)――MS(M)SM・MS+dS 龍の子 細川美幸
◇細川美幸論文へのコメント 山中康裕
9 MSSMの変法(3)――C?MSSM? 不定愁訴を訴える女子中学生への適応を例として 小野けい子
◇小野論文へのコメント 山中康裕
10 MSSMの変法(4)――C?MSSM? 広汎性発達障害青年期男子との色彩誘発MSSM――退行と成長の物語 石川裕子
◇石川論文へのコメント 山中康裕
11 MSSMの変法(5)――d?MSSM 食べられないという体験の深層の容体・様態 岸本寛史
◇岸本論文へのコメント 山中康裕
12 中国でのMSSM 中国の学校現場におけるMSSMの試み――上海市甘泉外国語中学の実践活動を例に 穆 旭明
◇穆論文へのコメント 山中康裕
13 中国での修士論文指導 中国の孤児院でのMSSMに関する調査報告 魏 易
◇魏論文へのコメント 山中康裕
14 MSSM覚え書き 山中康裕
あとがき 山中康裕
細川 佳博[ホソカワ ヨシヒロ]
細川佳博(ほそかわ・よしひろ)
2001年、筑波大学大学院体育科学研究科博士課程単位取得退学。2005年、岩手県立大学大学院社会福祉学研究科修士課程修了。現在、京都ヘルメス研究所所員、心理臨床相談室りんごの木代表。臨床心理士。著書に『子どものボディセンスを伸ばす本』(共著・山海堂)、『うつ症状ケアブック』(共著・学研メディカル秀潤社)ほか。
山中 康裕[ヤマナカ ヤスヒロ]
山中康裕(やまなか・やすひろ)
1966年、名古屋市立大学医学部卒業。1971年、同大学院医学研究科修了。医学博士。第19期日本学術会議会員。現在、京都大学名誉教授、京都ヘルメス研究所所長。精神科医、臨床心理士、カワンセラー。著書に『山中康裕著作集・全6巻』(岩崎学術出版社)、『心理臨床学のコア』(京都大学学術出版会)、『心理臨床プロムナード』(遠見書房)ほか多数。
内容説明
ぐるぐる描きの線から紡がれる数々の物語。
目次
総論 MSSMの成り立ちとつくり
MSSMの事例(1)清楚な美しい人
MSSMの事例(2)豚と銃とスポーツカー―中二男子とのMSSM
MSSMの事例(3)チック、頭痛、食欲不振を抱えた小学女児とのMS(SM)を用いた事例
MSSMの事例(4)世界没落体験―「戦争が始まる」と怯える女子児童の事例
MSSMの事例(5)気を遣いすぎる不登校傾向生徒との面接
MSSMの変法(1)―MSSM+C まるでいつも素晴らしい短編小説だった
MSSMの変法(2)―MS(M)SM・MS+ds 龍の子
MSSMの変法(3)―C‐MSSM1 不定愁訴を訴える女子中学生への適応を例として
MSSMの変法(4)―C‐MSSM2 広汎性発達障害青年期男子との色彩誘発MSSM―退行と成長の物語
MSSMの変法(5)―d‐MSSM 食べられないという体験の深層の容体・様態
中国でのMSSM 中国の学校現場におけるMSSMの試み
中国での修士論文指導 中国の孤児院でのMSSMに関する調査報告
MSSM覚え書き
著者等紹介
細川佳博[ホソカワヨシヒロ]
2001年、筑波大学大学院体育科学研究科博士課程単位取得退学。2005年、岩手県立大学大学院社会福祉学研究科修士課程修了。現在、京都ヘルメス研究所所員、心理臨床相談室りんごの木代表。臨床心理士
山中康裕[ヤマナカヤスヒロ]
1966年、名古屋市立大学医学部卒業。1971年、同大学院医学研究科修了。医学博士。第19期日本学術会議会員。現在、京都大学名誉教授、京都ヘルメス研究所長。精神科医、臨床心理士、カウンセラー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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