出版社内容情報
東欧の民間伝承、ドラキュラ映画、日本の漫画などに見る「吸血鬼」「ドラキュラ」イメージの変遷を、臨床心理学の観点からたどる。
心理療法の中で語られた、吸血鬼が登場する一つの夢。その夢を出発点として、東欧の民間伝承、海外のドラキュラ映画、日本のマンガに登場する「吸血鬼・ドラキュラ」イメージについて臨床心理学の観点から考察を進める。「吸血鬼」という異形のもののイメージがたどった歴史的変遷をたどり、吸血鬼イメージのもつ深みを探ることで、個人レベルではなく「人間のこころ」の歴史的変遷の在り方までもを映し出そうとした意欲作。
【著者紹介】
井上嘉孝(いのうえ・よしたか)京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。同研究科助教を経て、2012年4月より帝塚山学院大学人間科学部心理学科准教授。博士(教育学)。
内容説明
東欧の民間伝承、映画、マンガetc.…人々のこころを惹きつけてやまない「吸血鬼」。そのイメージの広がりと変遷について深層心理学の観点から丁寧に考察を深め10年の歳月をかけて編み上げられた、新進気鋭の著者による研究の集大成。
目次
序章 ひとつの夢への導入
第1章 方法論の検討
第2章 ドラキュラ以前―吸血鬼イメージの根源
第3章 ドラキュラとその展開―吸血鬼のフィクション化
第4章 日本と吸血鬼イメージ―不死者の死
第5章 吸血鬼イメージと「こころの歴史性」
終章 ひとつの夢を理解する試み
著者等紹介
井上嘉孝[イノウエヨシタカ]
1976年12月東京生まれ。学習院大学文学部心理学科卒業、京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。専門は臨床心理学、深層心理学、心理療法。京都大学大学院教育学研究科附属臨床教育実践研究センター助教を経て、帝塚山学院大学人間科学部心理学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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