出版社内容情報
病いの苦しみは「痛み」が除かれるだけでは癒えない。病む人の「生のクオリティ」を支える「こころのケア」の基本を説く。
「いのち」が生々しく表れ出て「生老病死」が真正面から問われるテーマ。一人ひとりの苦しみに寄り添うためには、知識が経験へと結びついて、医療現場における多職種の経験を総動員して、一人の患者の「生のクオリティ」を支えなければならない。実はそうした姿勢は、がんやエイズのみならず、人間のあらゆる病苦に寄り添う際の基本ではないだろうか?――心理職・看護師・福祉士など「医療現場のこころのケア」専門家の基本図書。
まえがき(鶴 光代)
序章 身体医療と心理臨床(矢永由里子)
第1部 医療のなかの心理臨床
総論1 がんの医療と心理臨床
各論1 がんと心理臨床の実践
総論2 エイズの医療と心理臨床
各論2 エイズと心理臨床の実践
総論3 がんとエイズの医療と心理臨床
第2部 いま求められる心理臨床とは
総論 難治性疾患とメンタルケア
各論 さまざまな現場にて――実践Q&A
第3部 医療のなかの心理臨床を拓くために
終章 これからの心理臨床――本書をふりかえって(矢永由里子)
附録
がん医療の基礎知識(三木浩司)
HIV/エイズの基礎知識(松浦基夫)
あとがき
【著者紹介】
九州大学大学院人間環境学府臨床心理学コース博士後期課程修了。博士(人間環境学)。産業医科大学病院、国立病院機構九州医療センターにてHIVのチーム医療、遺族支援を含めた地域臨床に携わる。エイズ予防財団を経て、現在は慶應義塾大学医学部感染制御センター勤務。外国人、性被害者、震災被災者の支援や若者総合相談、自殺予防対策にも従事。
内容説明
学びと実践の懸け橋。医療にいかすこころのケア。病いを抱えながら人として社会のなかで生きるための援助とは?さまざまな角度から「チーム医療」「地域臨床」の可能性をさぐる。
目次
第1部 医療のなかの心理臨床(がんの医療と心理臨床;エイズの医療と心理臨床;がんとエイズの医療と心理臨床)
第2部 いま求められる心理臨床とは(難治性疾患とメンタルケア)
第3部 医療のなかの心理臨床を拓くために(がん医療のなかの心理臨床;HIV/エイズ医療のなかの心理臨床)
著者等紹介
矢永由里子[ヤナガユリコ]
九州大学大学院人間環境学府臨床心理学コース博士後期課程修了。博士(人間環境学)。産業医科大学病院、国立病院機構九州医療センターにてHIVのチーム医療、遺族支援を含めた地域臨床に携わる。エイズ予防財団を経て、慶應義塾大学医学部感染制御センター勤務。外国人、性被害者、震災被災者の支援や若者総合相談、自殺予防対策にも従事
小池眞規子[コイケマキコ]
筑波大学大学院修士課程教育研究科カウンセリング専攻修了。国立小児病院神経科、東邦大学医学部付属病院小児科を経て、1992年より国立がんセンター東病院に臨床心理士として勤務、終末期医療に携わる。2001年より目白大学勤務、現職は人間学部心理カウンセリング学科および大学院心理学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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