出版社内容情報
【解説】
若き著者を社長候補として鍛える創業者和田哲夫を通じて見た船場商人と船場商法。書名は,経営を開閉自在の扇子にたとえ,不況時にポイントを置いて安定経営を説くことから。
内容説明
船場商法は商売の原点と言われる。著者の義祖父・和田哲夫氏は「最後の船場商人」と言われた方。その言葉と生きざまを通じて船場商法の真髄を体得した和田亮介氏の躍動するエッセイには、今日の経営に活かせる知恵が満ちあふれている。
目次
更紗に賭けた“三つの安全”
銀行家の安心する商売
不況にピント合わせた“扇子商法”
「企業の永遠性」が狙い
居によって社員を整う
徹底した健康管理を貫く
肺ガン防止喫煙法
詳しくは考うべし
招宴はすべて南地大和屋で
忠兵衛さんとの名勝負
人間すべからく陰徳を積むべし
倒産の“ひっかかり”防止法
“オスマン”三社の因縁話
“出番”には入念な身支度〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
和之介
3
扇子商法とは、どんな不況のときでも決して潰れないような体制をととのえておくこと。扇子は暑い時にはいっぱい開いて使うけれども、いらん時には小さくたたんでおく。経営もこれと一緒。いつまでも続く好景気などはなく必ずつぎは不景気がくる。反対に不況のあとは必ず次の好況を呼ぶもの。その時々にすぐ応じられるように、常に準備をし、景気いい時はひろげ、わるい時はちぢめる。「人を増やしすぎない」「借金をしない」「無駄をしない」「分をわきまえる」商売の基本だしこんな経営者は凄いと思う。だが和田社長癖強すぎないかい?2023/10/05
mkt
2
不況にピントを合わせた商法としての「扇子商法」を通じて永続のためのヒントをもらえる本。古い話であっても、現代に通ずるものがたくさんあると感じた。/進んで謦咳にせっする/節約とはモノを活かして使うこと/社員は余さず増やさずに/ 20200824読了 219ページ 29分2020/08/24
Masshy
0
☆☆☆(知人に勧められて)なかなかに読み応えがあった。昔ながらの商法、頷ける部分もたくさんあったものの、実際にこんな上司(社長)だったらやれんなーと思った。また機会があったら読み直してみるといいな2017/09/20
Tomomi
0
読んでみたきっかけはビジネスブックマラソンでの紹介で絶版になっているということだったが図書館にあった。勤務先の大阪支店が本町にあったのと親戚が大阪の繊維商社勤務だったことから興味があり読んでみた。婿養子の孫に文才がありエッセイのようになっているので読みやすい。ついでといってはなんだけど久しぶりに細雪を読みたい。2017/08/12
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- 和書
- モガディシオ窓際席