内容説明
会計における「計算」と「情報」をめぐる問題を多角的に検討している。すなわち、複式簿記という計算システムを通じて生み出される「情報」に始まり、取得原価主義会計と時価主義会計による計算システムによって生み出される異なった情報までこれにまつわる問題が多く提起されている。
目次
第1部 財務会計システムの基礎(財務会計における「計算」と「情報」;財務会計とその重層的役割構造―利害調整機能と情報提供機能を中心にして;企業計算システムとしての複式簿記の機能―財産計算と損益計算:その歴史的考察 ほか)
第2部 財務会計システムの展開(ドイツ会計理論の展開;ドイツ財務会計の計算構造―Rieger貸借対照表論に依拠して;アメリカ財務会計の黎明―1960年代までの実現概念の変遷を手がかりとして ほか)
第3部 財務会計システムの模索と展望(リース会計;デリバティブ会計;年金会計―「計算」と「情報」の相剋 ほか)