出版社内容情報
きもの姿のたおやかさ、でも酒豪でめっぽう明るい性格、レシピ本のお料理の再現性の美味しさは定評のあるところ。京都在住、料理研究家・大原千鶴さんの初のエッセイ本。美味しいお話はもちろんのこと、日々の暮らしを肩の力を抜いて、いかに楽しむか、といった生き方テーマにも思いを綴った2冊。人生は楽しいことだけではない。家族の思い出や地域との共存、老いや病いなど、哀しいこと心配なこともあるけれど・・・。普段の料理が救ってくれることもあるのだと著者は語ります。
内容説明
人気料理研究家、待望の初エッセイ。
目次
第1章 大原千鶴を作ったもの(自分は自然界のパーツ;母のこと ほか)
第2章 料理が好き(仕事を始めたきっかけ;料理も生き方も頑張り過ぎない ほか)
第3章 京都に暮らす(京都人のわたしが思う京都人;あるものを生かす幸せ ほか)
第4章 旬のもので季節を、日々のもので幸せを感じて(春;夏 ほか)
第5章 これからの生き方(年齢を重ねるということ;心の底が清らかな人 ほか)
著者等紹介
大原千鶴[オオハラチズル]
料理研究家。京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ料理の心得を学ぶ。結婚後、京都市中に移り住み、2男1女の母として子育てのかたわら、料理研究家として活動をはじめる。第3回京都和食文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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もんらっしぇ
54
BS-NHKの番組「あてなよる」(最近ではNHK総合再放送も♪)で好きになった料理研究家の大原千鶴さんの初のエッセイ本。京都の奥座敷、花脊にある名料理旅館、立原正秋や白洲正子など多くの文化人から愛された「美山荘」の次女として生まれ山川の自然に囲まれて育った彼女。今では有名な場所ですが昔は1日にバスが4本とか、誠に不便な山奥。何もないから洋風のお菓子など自分で作るしかなかった様子。おままごと用レンジでホットケーキやら焼いて…なるほどそういう素地があってこその現在なのかと納得。 2021/11/22
ソルト
15
憧れの料理研究家、大原千鶴さんのエッセイ。ほっこりするお話ばかりで心が穏やかになります。私は家事を「仕事」みたいに感じてしまうのですが、このエッセイを読んでいたら、そんな気張らんでもええんかなと思えました。特に気に入った文章は「感性は育てるもの、感性は財産…」のところです。2019/10/21
バニラ風味
14
以前NHKで放映していた「京都人」のシリーズが好きでした。そこに登場する、ちょっといけずな感じもする、りんとした大原さん。大原さんが京都でどんな暮らしをしているのか、どんな風にして育ったのか、が書かれています。ちょっとしたレシピもありますが、料理の写真がないのが残念。日本人として、旬のものを大切に食し、心をこめて料理することの大切さを改めて感じました。京都の風景写真も、すてきでした。2022/07/08
のりたまご
11
TVを拝見して「素敵な人だなあ」と思っていたけれど、その思いが増しました。芯が一本通っていながらも、決して大仰ではなく懐の深さを感じさせてくれます。「その日に食べるのなら、賞味期限が近くて値引きされているものをすすんで買う。今、わたしが買わなかったら捨てられてしまうかもしれない」買い物を「ドラマチック」と表現。「愛を持って簡単に作る」「料理も生き方も頑張りすぎない」と言われる裏側には、料理旅館に生まれた幼少期から、結婚・出産・介護など、大変な苦労もあったのだと思います。どの文章も、写真もお人柄が見えます。2021/08/06
すのーまん
7
大原さん、めっちゃ好き。この本読んでますますファンになりました。好きなことを丁寧に、ブレずにやってこられた強さを感じます。かといってそれを声高に主張するのではなく信念を持って着実に実践されてる…かっこいい。「あてなよる」の撮影は大原さんのアトリエでされてるのかしら。ゲストに呼ばれたいとずっと願っています笑2021/01/17