出版社内容情報
ガンと闘う葉画家、群馬直美のすべてを収めた決定版画文集。実物大で描かれた木の葉と木の実、感動の全130点!
木の葉と木の実に託された、心に響くメッセージ。それは、優しさと温かさで紡いだ群馬直美の心の言葉。著者は自身を葉っぱを描く葉画家と称し、一枚一枚の葉っぱのもつ命の輝きを描き続けている。本書はその集大成ともいえる一冊で、すべての作品が実物大。どれも世界にひとつだけの一枚の葉、じっくり見つめれば様々な表情があり、様々なメッセージがある。ガンと闘いながら、ぼろぼろになっても描き続ける著者の姿は、天声人語をはじめ、新聞紙上でも絶賛された。著者は本書を「風のような画文集」と呼んでいる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サラダボウル
19
読み友さんのレビューで作者の方を知り、年末年始にゆっくり見ようと借りておいたもの。パラパラと頁をめくった最初は、博物館の中を歩くような印象でした。でも、よく見ると。こんなに豊かな感受性を持つ人がいるのかと驚きました。その作者の方に連れられて、ともに入り込める一冊の美術館。うわっと視界が開けて森に入り、森の声をそっと、ていねいに聞かせてくれます。買いたいです‥。2023/01/07
ぽてちゅう
15
「木の実の美術館」をじっくり。木の実と対話しながら、木の実の言わんとすることを一言も漏らすまいと描いている様子がひしひしと伝わってき、観察力と描写力は言うまでもなく、愛情をも感じられます。どんぐりっぽいものは一括りに「どんぐり」、赤い実はそのまんま「赤い実」と通り過ぎていたけれど、よく見ると似てはいても、みんな違う。自然は開けっ広げで惜しみなくすべてを見せてくれるのに、振り向くことがなかったのだと気づかされます。木の実を知るには、まず実の「持ち主」知らねばならぬ。いっそ、この本を持って探しに行ってしまえ!2023/01/07
Eiko
2
吟行の時、草っ原に咲く花や道端に咲く花の名前は知っていても樹の名前が分からない。図鑑と言うよりは画集だった。読んでいても眺めるだけでも楽しいけれど、吟行に携帯できないのが難点。毎日眺めているものが増えてきてマイッタナ・・・。2015/11/14