内容説明
一流の著者が、現代文でわかりやすく、読みやすく。大きめの文字、読み仮名もたくさん。見開きごとの脚注で、知らない言葉も早わかり。物語の舞台へと誘うビジュアルな誌面。
目次
第1部 殿中の刃傷沙汰(大序 鶴ケ岡;二段目 桃井館;三段目 足利館;四段目 塩谷館)
第2部 面々、雌伏の時(五段目 山崎街道;六段目 与市兵衛内;七段目 祇園一力;八段目 道行)
第3部 そして仇討ちへ(九段目 山科閑居;十段目 天河屋;十一段目 討入)
著者等紹介
戸板康二[トイタヤスジ]
演劇評論家・作家。大正4年~平成5年。東京都生まれ。日本演劇社を経て昭和25年演劇評論家として独立。江戸川乱歩のすすめにより33年『車引殺人事件』を発表し推理小説作家に。34年には『団十郎切腹事件』で第42回直木賞を受賞。歌舞伎を一般大衆に親しまれるものとしたことで、51年に菊池寛賞、52年にその評論活動で芸術院賞を受賞した。著書に『今日の歌舞伎』(28年第3回芸術選奨文部大臣賞)『グリーン車の子供』(50年第29回日本推理作家協会賞)『ちょっといい話』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クラムボン
12
以前に安野光雅の「繪本仮名手本忠臣蔵」を読んだが、今回の戸板康二版は演劇評論家としての腕なのか、細部まで分かり易く丁寧に書かれており、舞台の雰囲気も十分に感じる。これまでは虚構の部分が、作品を通してどんな意味や効果があるのか分からなかった。普通に考えると、見せ場は三段目「足利館」での刃傷事件と切腹の場面と、十一段目の「討入」だと思う。「仮名手本」では、むしろ虚構の、お軽寛平、斧九太夫・定九郎父子、加古川本蔵・戸無瀬・小波親子、そして天河屋義平が登場する、五段目「山崎街道」から十段目「天河屋」が面白いのだ。2025/12/27
あんさん
4
よく知っている筋書きなのに面白く一気読み。ただし、お軽勘平や天河屋などにきちんと触れたのは初めて。この物語が繰り返し上演されるのも、いかに私たちが、義理や忠孝や身分や上下関係の中で意地を張りあい、理不尽な事や良かれと思ったことが裏目に出るような、この世の中のやりきれなさに囲まれて生きているということだろうか。2022/03/20




