内容説明
生きる喜び、哀しみ…。王朝人の赤裸々な想い。王朝人の心の機微に触れる。
目次
蜻蛉日記(前文;型破りの求婚;私の結婚;息子の誕生 ほか)
王朝日記(更級日記;和泉式部日記;土佐日記)
著者等紹介
竹西寛子[タケニシヒロコ]
作家・評論家。昭和4年~。広島県生まれ。39年『往還の記―日本の古典に想う』で田村俊子賞を受賞。また48年には『式子内親王・永福門院』で平林たい子賞、56年に『兵隊宿』で川端康成文学賞を受賞している。他にもさまざまな作品を発表しており、『源氏物語論』『古典日記』『管絃祭』(53年・女流文学賞を受賞)をはじめ『月次抄』『歌の王朝』『空に立つ波古今和歌集』『贈答のうた』(平成15年・野間文芸賞を受賞)などその作品は数多い
西村亨[ニシムラトオル]
慶應義塾大学名誉教授。大正15年~。中古文学、民俗学を専門としている。慶應中等部教諭、慶應義塾大学講師、助教授を経て昭和49年に同大学教授に就任、後に名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
39
"ビジュアル版"と銘打っているだけあって、読んで楽しむというより見て楽しむ本だった。2013/01/16
アルピニア
34
全体の約半分が蜻蛉日記。あとの半分で更級日記、和泉式部日記、土佐日記が取り上げられている。現代語訳のみの抜粋なのだが、それぞれの日記の特色が掴めて興味深かった。土佐日記は紀貫之の作だけあって、場面が目に浮かぶような詩歌が多く盛り込まれている。更級日記は、源氏物語のことなどが書かれていて興味が湧いた。それぞれの日記にゆかりの地の写真が掲載されている。日記の作者が訪れた寺社や地名が今も残っていることに感動する。本を手にしながら訪れてみたい。アクセスデータもついているが発行は2006年なので、要確認。2017/05/18
NORI
22
古典のダイジェスト現代語訳シリーズ。本書は蜻蛉日記をメインに、更級日記・和泉式部日記・土佐日記の概要も解説。 昨年別の現代語訳で蜻蛉日記と更級日記を読んだが、蜻蛉日記においては、ダイジェスト版じゃないモノの方が、さすがに藤原道綱母のツンデレ感や天然っぷり、活き活きとした感情が表現されていたように思える。ただ、当初激情をぶちまけていた日記も、徐々に客観的な記述が増え、"書くこと"で自分の気持ちを客観視できるような成長がみられるとの解説には納得。読書メーターに本の感想を綴ることも、これに通じるかもしれない。2025/01/09
餅くま
4
蜻蛉日記は、街の小路の女が息子を亡くした時、気持ちが晴れたと書いてあって、道綱母怖いった。しかし、自分も同じ立場だったら同じ気持ちになるぐらい感情が荒れてしまうかもしれない。一夫多妻じゃなくて良かったと思った。 更級日記は、早く物語読みたい気持ちわかるよ!と、共感した。物語読みたくて、自分で仏像掘る行動力がすごいと、印象に残った。2022/12/18
あんさん
3
蜻蛉日記はそこそこ分量があったが、更級、和泉式部、土佐はあっさり。本シリーズを続けて読んできて、ようやく彼ら彼女らの感情の動きが感じられるようになってきたかな。今回の日記はいずれも江戸期に広まったというが、どんな風に読まれたのだろうか。2022/03/10
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