たまゆらの道―正倉院からペルシャへ

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  • サイズ A5判/ページ数 351p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784418012305
  • NDC分類 753.04
  • Cコード C0076

出版社内容情報

「色の凄みは、ひと目で魂を射抜く感情の燃焼であり、魂の直球である」ーー光と自然の生命から色を掬い、織り上げる人間国宝志村ふくみ。その美を継承する娘洋子と遡った染織の道。伊勢神宮、高野山に始まり、イスラムまで、日本の美の源流を訪れ、色の霊力に出逢った旅。響き合う美と染織の随筆&作品集。カラー写真も秀逸。

内容説明

響き合う、美と染織の随筆集。

目次

第1章 染織への道(母・豊からの伝言;桜と藍;愛宕詣り ほか)
第2章 日本の美がたり(神々の装束―伊勢神宮;祈りの色と文様―高野山・比叡山;舞の装束―毛越寺・厳島神社・野田神社 ほか)
第3章 日本の美の源流をたずねて―イラン、トルコ(イランからトルコへ;トルコからイランへ)

著者等紹介

志村ふくみ[シムラフクミ]
大正13年生まれ。昭和53年に日本工芸会の理事になるが、平成4年に退会。昭和58年に第一回京都府文化功労者受賞。同年、『一色一生』で第一〇回大仏次郎賞受賞。平成2年に重要無形文化財保持者に認定。平成5年に『語りかける花』でエッセイスト・クラブ賞受賞。同年、文化功労賞受賞

志村洋子[シムラヨウコ]
昭和24年生まれ。藍建てに興味を持ち、母・志村ふくみと共に平成元年に都機工房を主宰。以来、定期的に都機工房作品展を開催。平成8年に初の親子展、平成10年に初の個展を開催。近年、染織の由来を訪ねて、海外ではシリア、ヨルダン、イラン、トルコなど中近東を中心に旅をして、創作している
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジュースの素

7
志村ふくみさん親子の染めの巡礼。まず日本の各所を訪ねての美しい物に出会う。それから、その源流であるアラブ地域を訪ねる夢のような紀行。やはり惹かれるのはイランのまるで幻想のような素晴らしく華麗な美だ。 やはりイスラム芸術は最高だと思う。それらを真摯に受け止めて流麗な文章にされる志村親子の筆致の凄さにも目を向けないといけない。2020/09/06

たけはる

3
この方の著作を読んでいると、色彩の豊潤さにため息をついてしまいます。そしてそのどれもが神さびていて、字面を眺めているだけで敬虔な気持ちが湧き起こってくるのです。それから、もっと自らの五感を研ぎ澄ませたい!という気持ちも。また、文章の表現力・描写力にあちこちで唸らされます。私自身も趣味で物を書いている端くれなので、とにかく「凄いなあ凄いなあ」と内心言いっぱなし。精進せねば……!2014/12/14

koz

2
先余年の昔、人間が到達していた美の世界を、そのほとんどがすでに失われてしまった彼の地よりも純粋な形で正倉院は私たちに遺してくれている。ササン朝ペルシャの白瑠璃や数々の錦、綾、鳥の舞い飛ぶ楽器など。染織を通して京都奈良、仙台、厳島、ソウル、トルコ、イラン と、着物や古裂を手掛かりに古き時代を思い出しながら巡っていく。母娘とも染織家であり、手仕事の大変さをよく知るだけに「私は五百年生きつづけた(ペルシャ絨毯の)百合にめぐり会い、その織り手にめぐり会ったの如く喜びに溢れた」紀行文としても素敵な一冊2013/05/07

星河堂

1
正倉院の古裂が特に印象的2019/11/03

今夜は眠れない

1
写真がきれい。変わらない志村氏。昔読んだ桜の蕾から染めた絹のスカーフまだ使っています。また草木染め始めようか・・・2014/09/07

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