夏着物の文様とその見方―大正・昭和の涼をよぶ着物の素材、織り組織、文様の意味がわかる

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  • サイズ A5判/ページ数 287p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784416715345
  • NDC分類 753
  • Cコード C0072

出版社内容情報

汗などで傷みやすく蒐集・保管が難しい夏の着物。大正・昭和初期の貴重なコレクションから、その文様、素材、織り組織について解説。

さわやかに透ける絽や紗の素材、その上に染められた萩や桔梗をはじめとする秋草の数々、水辺に踊るカワセミや鵜など夏の鳥、密やかに咲く百合など、夏の着物は涼をよぶデザインの宝庫です。汗などで傷みやすく蒐集・保管が難しいことから、コレクターにとっても蒐集しにくいアイテムといえます。本書はその貴重な夏着物に焦点を当て、着物の素材、織り組織、文様について詳しく紹介した書籍です。
 大正、昭和とつづく当時は、クーラーもなく、涼をとることが難しかった時代。そのかわりに、素材と織り方を工夫し、そこに涼しそうに見える文様を添えるという方法がとられました。その特徴的な着物の素材、そして織り方などの技術も紹介し、資料的にも価値の高い内容を目指します。コラムとして、大正・昭和の当時の美人画や写真をもとに着物の着付けを紹介。また暑い夏場の髪型や化粧などの周辺情報も掲載します。
 また、その解説の多くには、英語訳も同時に並記しています。日本の文化に触れたい、もっと着物について知りたいという外国人や、着物について英語で説明したいという方にとっても、使い勝手の良い貴重な資料となります。

【著者紹介】
似内 惠子:NPO法人 京都古布保存会理事長。古い着物や布の収集や保存を通じて、京都文化の継承と伝達を図ることを目として、平成16年に「京都古布保存会」を設立。古い着物や布に関する展示、講演やセミナー、生産者や所蔵者を対象とした聴き取り調査などを行う。著書に『着物の模様とその見方』『モスリン』などがある。

目次

水の風景
夏の花
夏の洋花
夏の縞
夏の鳥・虫・魚
夏の風物詩
秋草・夏のなごり
夏のコーディネート
夏着物の織と素材
夏の小物

著者等紹介

似内惠子[ニタナイケイコ]
京都府生まれ。2004年、京都古布保存会設立。海運業を営んでいた祖父のコレクションをもとに展示活動を始める。2009年、京都古布保存会が京都府より法人認証を受け、「特定非営利活動法人京都古布保存会」となる。理事長に就任。神戸ファッション美術などで所蔵品の展示を行う。大原女・舞妓など京都の伝統衣裳を調査・記録するほか、日本の服飾文化を後世に伝えるためのさまざまな活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。