出版社内容情報
培地に土を使用せず、かつ根域が隔離された培地で栽培する方法で、水に溶けた肥料養分で作物を育てる。
本書は、前著の「養液栽培の新マニュアル」を全面的に書き改める新版書。
前著は、2002年7月に発行し2011年11月に第7刷りを発行するまで順調に販売されてきた。
その前の「養液栽培の手引き」は、養液栽培としては初めての書で、発行後に急速に養液栽培が変貌した時期であり、1996年6月の発行後、2000年ごろには内容的にやや変わってしまったこともあって早めに改訂した。
今回は、技術的にはやや緩やかな技術の動きではあったが、発行後10年を経過し、今話題の植物工場での主要技術となっている養液栽培を、新しい技術として見直す意味でも、まとめ直すことになった。とくに注目できる内容は、第6章の「養液栽培における地上部の環境管理」で、これまでは、養液栽培を重視するために、地下部の管理が中心であったが、植物生産の面では、地上部も重要で、そこに重視した内容がまとめられる。
第1章 養液栽培の発展と現状
第2章 養液栽培の主要方式の特性と栽培法
第3章 用水と培養液の調整・管理
第4章 培養液の自動調製用機器と取り扱い
第5章 培地の種類・特性
第6章 養液栽培における地上部の環境管理
第7章 養液栽培で発生しやすい生理障害とその対策
第8章 養液栽培における病害虫防除
第9章 主要作物の栽培管理
第10章 養液栽培における衛生管理
第11章 培地・培養液のリサイクル
第12章 養液栽培を導入するに当たっての留意点
第13章 養液栽培の新しい展開(植物工場、環境緑化、有機養液栽培など)
付表
用語解説
【著者紹介】
執筆者は、わが国で養液栽培の研究・普及に力を入れている日本養液栽培研究会の会員の方々。会長に糠谷明氏は、静岡大学農学部で長年養液栽培の研究を担当してきた。その他、執筆者のほとんどが研究会の会員で、養液栽培を推進し、細菌では、植物工場での技術確立に努めている。
目次
養液栽培発展の現状
養液栽培の主要方式の特性と栽培法
用水と培養液の調整・管理
培養液管理の自動制御と環境計測
固形培地の種類・特性
養液栽培における地上部の環境管理
養液栽培で発生しやすい生理障害とその対策
養液栽培における病害虫防除―出さない工夫と出た時の対処法
主要作物の栽培管理
植物工場、特に養液栽培におけるGAP
培地・培養液のリサイクル
養液栽培を導入するにあたっての留意点
溶液栽培の新しい展開