出版社内容情報
海中に浮遊する多くの稚魚や海洋動物の幼生たちは、ときに成体とは似ても似つかない奇抜な姿を見せる。あるものはたおやかにたなびくベールのようなひれや、長く突き出た突起などを備え、海の流れのなかに漂いながら自らの暮らしを拡げていく。あるものはガラス細工のような精緻な体をもち、外敵の目から逃れながら、最新のカメラで捉えられれば宝石のような輝きを見せて、いま多くのダイバーたちの興味をかきたてる存在になっている。本書は、海中に漂うさまざまな稚魚、カニ、エビ、イカ、タコ、クラゲなどの幼生・幼体が見せる興味深い姿を、多くは最新のマクロ撮影技術によって浮かびあがらせつつ、多くの科学者によってその生態を紹介する。海の生物ファンはもとより、写真ファン、ダイビングファン、ひいては自然の造形に広く興味をもつ読者必携の書になるだろう。
■目次
沿岸魚の仔稚魚たちの生態(森 俊彰)
沖合および深海魚の仔稚魚たちの生態(森 俊彰)
海を漂う小さな甲殻類(若林香織)
頭足類 多様で短い一生、その第一歩(若林敏江)
貝類の幼生について(長谷川和範)
クラゲの幼生たちの暮らし(戸篠 祥)
その他の無脊椎動物の浮遊する幼生たち(若林香織)
浮遊性巻貝類について(伊藤公一)
プランクトン生活を営むゴカイたち 浮遊性多毛類について(飴井佳南子)
尾索動物(若林香織)
ヘッケルが描いた甲殻類(水口博也)
浮遊生物を撮る(横田有香子)
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目次
沿岸魚
沖合および深海の魚たち
甲殻類
頭足類(イカ・タコのなかま)
貝類の幼生たち
稚クラゲたちの世界
豊かな浮遊生物たちの世界 浮遊性巻貝類
著者等紹介
横田有香子[ヨコタユカコ]
東北大学工学部卒、米国のバイオテクノロジーの会社に勤務の後、ノースカロライナ大学医学部にて脳神経科学でPhD取得。数多くの科学論文を執筆。自然科学への興味が尽きず、仕事以外の時間はほぼすべて生き物の撮影に費やす。とりわけ浮遊生物の姿を数多く撮影し、『世界で一番美しいクラゲ図鑑』などに写真を数多く提供。マダガスカルにてサンゴの保護活動を行うNGOでボランティアの経験等、海洋保護活動にも従事
水口博也[ミナクチヒロヤ]
京都大学理学部動物学科卒業後、出版社にて自然科学系の書籍の編集に従事。1984年フリーランスとして独立。以来、世界中の動物や自然を取材して数々の写真集を発表。1991年『オルカ アゲイン』で講談社出版文化賞写真賞。2000年『マッコウの歌―しろいおおきなともだち』で、日本絵本大賞受賞。近年は地球環境の変化を追って極地への取材も重ねる一方、自身の活動が野生動物に与える影響も考慮する取材方法を模索している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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