内容説明
日本デザインセンター(NDC)の最大の財産は人である。創立から50年の間に、NDCは数々の人材を輩出してきた。NDCの歩みは日本のデザイン界で活躍する人々の歩みでもある。日本のデザインとともに歴史を刻んできたNDCの仕事とその歩みを再確認すると同時に、今後の日本のデザインとNDCの未来を、この集団にいた/いる人々との対話・ポリローグによって見通していく。
目次
NDCとこれからのデザイン(永井一正×原研哉―日本とNDCのデザインをめぐる対話;梶祐輔×原研哉―日本とNDCの広告をめぐる対話)
NDCの仕事を遡る(TOKYO FIBER ’09 SENSEWARE;無印良品クリスマスキャンペーン;トヨタ自動車iQカタログ ほか)
デザインをめぐる対話(宇野亜喜良×横尾忠則×永井一正―モダニズムについての対話;高橋睦郎×原研哉―言葉をめぐる対話;高梨豊×沢渡朔×西直樹―写真をめぐる対話 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
madoka
0
日本デザインセンター社の社歴であり、辞めた人達も多数出演する器の広さとバラエティの豊富さ。基本的に対談で進められるのをまとめた人がいたことを思うと頭が下がる。2015/09/17
norizou
0
あの会社の生い立ちや今の現状がなんとなくわかる本です。2011/03/16
o_katu
0
戦後の経済成長、日本ブランドを間違いなく引っ張ってきたデザイナーたちの発祥の地を垣間見たような気がしました。もちろん本書デザイン会社だけではなく、対象商品在って事ではあるが、間違いなく彼らが発信してきた影響力は大きいのだろうと思う。本文の随所に心の琴線に触れるフレーズが対話の中に出てきており、意外に多い文章をじっくりと読んでしまいました。2010/11/08
doji
0
もちろん現在NDCで活躍している方も多くこの本には登場するけれど、NDCを離れて独自の路線を切り開いていった一流の人たちが並ぶ姿から、たびたび「学校みたいだ」と語られる同社の魅力がとても浮かび上がってくる。そして、グラフィックが辿った50年というのは、そのほとんどが日本の経済発展と広告の隆盛と並走しているもので、ほとんど広告コミュニケーションの話でもある。そこを避けるように、宇野亜喜良や横尾忠則といった黎明期における才能も紹介されているけれど、そう考えると50年で随分とアートと広告の分離が進んだのだなと。2020/10/21