内容説明
死は最大の不幸であり、恐怖である。心と身体の苦痛。底知れぬ不安。悲しみ。空漠感。悔恨。無念。これらを少しでも払拭したい。せめて緩和したい。そして安らかに死にたい。著者自身のそんな切なる要求から、逃れられない死と向き合い、死を探求した、自分らしく“生き切る”ための一冊!
目次
第1章 生き方が死に方を決める
第2章 死はなんとしても悔しいが怖がることはない
第3章 大切な人の死―つながりは消えない
第4章 自分はどのように死んでいくのか
第5章 自分は死んだらどうなるのか
第6章 どんな「死後の自己」を家族や友に残すか
第7章 「大いなるいのち」に包まれて死生する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中峰和
4
生まれた以上、誰もが死ななければならない。死は最大の不幸であり、恐怖である。その体験者は誰も生きていないわけだし、余計に怖いのだ。心と身体の苦痛。底知れぬ不安と悲しみ、空漠寛、悔恨。無念。色々な言葉は浮かぶが、それらを少しでも払しょくし、せめて緩和したい。そして安らかに死にたい。この本は禅僧がたどり着いた死の実相と生の極意である。自分という意識が消滅してしまう。死はすべてを無に帰してしまうのか。たまに、そんな思いが心によぎり、たまらない恐怖が襲ってくるが、やがてそれも忘れてしまう。生きるとはその繰り返し。2023/10/07