内容説明
列島形成のメカニズムを詳しく解説。各地の特色が立体的図版で一目瞭然。
目次
1章 列島の地形とそのしくみ(時間がつくりだす地形;水がつくりだす地形;災害にむすびつく地形;断想のしくみ;山地と盆地;火山)
2章 列島の歴史(地球の構造;列島の地質構造;列島の成り立ち)
3章 列島各地の地形(北海道;東北;関東;中部;近畿;中国・四国;九州・島嶼)
著者等紹介
〓田将志[タカダマサシ]
奈良女子大学・人文科学系・教授。経歴:1959年富山県富山市生まれ。1983年東京大学理学部地学科地理学専門課程卒、1990年東京大学大学院理学系研究科博士課程地理学専門課程単位取得満期退学。研究分野:地形学・第四紀学(自然地理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yyrn
22
日本列島形成の成り立ちを豊富なビジュアルを使って解説してくれる本。「地学」を視覚的にとらえることができるので、解説を読まなくても言わんとしていることが大概分かった(ような気がするw)。なお、最近出た新書で評判の『日本列島はすごい』と併読すると、さらに日本列島形成のメカニズムがよくわかって理解が進んだ(と思うw)。併読をおススメします。しかし、森林を取り払い純粋に地形だけを3Dで再現されると、日本の名だたる山々のほとんどが活火山だったということが改めて思い知らされ、大爆発で山体が崩れた様子や⇒2024/06/17
Yutaka Matsuzawa
14
日本列島の凸凹をビジュアルで解説。普通の地図なら等高線を見て脳内で地形を思い浮かべなければならないが、3D地図なら一目瞭然。ああこういう形、地形なんだとすぐわかる。平野、台地、扇状地、盆地、火山など一般的な地形の解説や災害にむすびつく地形。そして日本列島の成り立ちや日本各地の代表的な地形を美しい立体地図とともに解説。近所だとチバニアンの養老渓谷が出ていたな。地図を眺めてニヤニヤするのもよし、現地に行って地形を体感するのもよし、地形に興味がある者にはなかなかいい本。日本には色んな地形がある。第2弾是非希望。2020/02/20
紅咲文庫
13
昨日のブラタモリは諏訪。中央構造線という言葉が出てきて興味を持つ。中央構造線の内側と外側で地質が大きく異なる、海洋プレートが大陸プレートへ潜り込む際にマグマが上昇したかしないかで違う岩石が出来る。構造線は活断層でもある。中央構造線と糸魚川ー静岡構造線が交わる場所にあるのが諏訪湖。ページあたりの情報量がすごく多い本。知らない言葉が多いがおもしろい。2021/08/22
koke
8
たとえば「中禅寺湖から流出する大谷川は500m下流で約100mの落差の華厳滝を落下する」という文の、この無味乾燥な正確さの凄みは何だろう。関東平野があんなに平らなのも四万十川があんなにぐねぐねしているのも、ちゃんと理由のあることなのだが、しかし人間的な意味は全くないという、そのことにときめくのはなぜなのか。本書では日本列島がそもそもどういう形をした物体なのかが分かる。人文地理を学んでこの物体に豊かな意味の層を乗っけたい気もするし、このまま奇妙な構造物として眺めていたい気もする。2022/04/28
tsubomi
5
2022.??.??~202305.01:3D画像で日本列島の成り立ちや地質について解説。前半に総論、後半に各論で、用語解説をしてから日本各地の代表的な山や扇状地などを取り上げて詳しく解説しています。住んでいるところに近い地域や行ったことのある地域の画は特に興味深く読みました。特に最近訪れたばかりの鳥海山の山体崩壊は現地でVRも体験して記憶に新しかったので本書でも取り上げられていて知識の確認になりました。ブラタモリが好きな人なら楽しめるかと思います。2023/05/01