整備新幹線―紆余曲折の半世紀

鶴 通孝【著】

鉄道ジャーナル社（2019/01発売）

• サイズ B40判／ページ数 319p／高さ 18cm
• 商品コード 9784415326238
• NDC分類 686.21
• Cコード C0265

出版社内容情報

「整備新幹線5線」のドラマチックな半世紀を振り返り、建設までの動きと取り組み、開業済み各新幹線の特徴と課題を詳細に解説。しばしば耳にするものの、用語の指すところが見えにくい「整備新幹線」。そもそもの始まりはおよそ50年さかのぼる。
全国に新幹線網を築き国土軸とすることを目指した全国新幹線鉄道整備法が施行されたのは1970年。
最初の長野が1997年、直近の函館が2016年で、さらに札幌、敦賀、長崎へと建設が進むが、整備計画すべての完成はいまだ見えていない。
さまざまな外的な要因にも翻弄され、複雑な歩みをたどってきた「整備新幹線5線」のドラマチックな半世紀のあゆみを振り返るとともに、開業済み各新幹線の経緯と特徴を解説した。

鶴　通孝［ツル　ミチタカ］
著・文・その他

内容説明

開業後は格差も。東北・北海道・北陸・九州２線のきのう・きょう・あす。

目次

はじめに（整備新幹線以前）
第１章　全幹法と整備新幹線
第２章　国鉄時代の整備新幹線計画
第３章　財政難の中で編み出された新スキーム
第４章　国鉄改革後の再始動
第５章　整備五線それぞれのあゆみ
第６章　各路線の特徴と現状
第７章　リニア中央新幹線
エピローグ（整備五線以後）

著者等紹介

鶴通孝［ツルミチタカ］
１９６０年東京都生まれ。城西大学卒業。編集プロダクション勤務を経て、１９８９年、鉄道ジャーナル社入社。編集業務の傍ら、事業者から現場まで幅広く数多くの取材記事を担当。２０１７年より「鉄道ジャーナル」副編集長を務める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[hatayan]

「鉄道ジャーナル」の副編集長が取りまとめた整備新幹線の歴史と概要。 国鉄の分割民営化の際に新幹線が新会社の収益調整の道具に用いられたこと、当初は在来線＋αの規格の予定だった北陸、九州、東北の新幹線がフル規格に昇格した背景、新幹線が開通したときに在来線がJRから経営分離される理由などを解説。各路線の特徴、リニアを含めた建設中の路線についても章を割きます。 東海道新幹線の数分の1程度しか列車の走らない整備新幹線は設備を持て余し気味であり、旅客のほかに貨物を扱う可能性もあるのではないかと最後に提案しています。

2019/02/26

[Kentaro]

15/1の政府・与党申合せで、貸付料の前倒し投入が決まり、着手に漕ぎ着けたばかりの路線の完成後の貸付料まで前借り可能となった結果、35年度とされていた北海道新幹線新函館・札幌間は30年度末、北陸新幹線金沢・敦賀間は25年度から22年度末と、完成・開業時期を早めた。15/3/14、北陸新幹線長野・金沢間が開業。翌16/3/26に北海道新幹線新青森・新函館北斗間が開業した。日本の新幹線は北海道から九州まで繋がり北陸の交通地図も大きく変えた。これで整備新幹線５線の中で未着工は北陸新幹線敦賀・大阪間のみとなった。

2019/02/13

[しょー]

整備新幹線っていう言葉を初めて目にしたのは、いしいひさいちの4コマ漫画ではないだろうか。それはローカル線を廃止して新幹線を整備したものの、2両編成の新幹線がガタゴトいいながら走ってるっていうオチだった。北海道、北陸、九州の各新幹線が昭和40年代から何度も議論されて計画変更されつつ、今に至るというのを初めて知る。もう少し地図や図解が欲しかったなあ。なんとなくでも理解するにはテツと位置関係の知識が必要。今ある新幹線の中でまだ乗れてないのは新玉名ー鹿児島中央間だけだが、いつか乗りに行きたい。

2019/03/02

[インテリ金ちゃん]

自動車道の整備、航空料金の自由化等によって衰退していった鉄道。ローカル路線の生き残り手段としての高速化。整備新幹線はどうあるべきか。考えさせられることが多かった。

2021/08/06

[morelemon]

整備新幹線のこれまでとこれから。全幹法から半世紀たち時の政治やらなんやらに翻弄されながらも整備が続けられてきました。様々な問題を含みながらもそれなりの効果を出してきた新幹線。現在の整備区間が終わった時に整備新幹線がどのような評価をされるのでしょうね。

2020/08/14