内容説明
江戸無血開城によって百万の江戸市民の命は救われたが、徳川を売った男として旧幕臣からは恨みを買う。ペリー来航以来の外圧の中で海軍創設の必要を説き、幕臣でありながら幕藩体制の矛盾を批判し、雄藩連合による共和政治を唱えた勝海舟の国家観、人生観の本質に迫り、巨視的な時代認識で明治維新政府への橋わたしを最後の幕臣の姿を描く。
目次
苦難の若き日
洋学への接近
大洋を駆ける雄魂
日本政体変革の季節
薩長割拠のころ
地すべりをはじめた歴史
虚々実々の政争
日本内乱への道
江戸は燃えず
われ毀誉にあずからず