内容説明
維新回天の一大要因となった薩長同盟の成立は中岡慎太郎の身命を擲っての奔走なくしては語れない。陸援隊を組織し、「土佐一国の慎太郎にあらず」の気概を持して僚友坂本龍馬とともに激動の幕末期を疾風のごとく駆け抜けた俊英・中岡慎太郎の炎の生涯を、志を同じくする若き群像との交遊の中に、同郷の著者が鮮やかに描き切る。
感想・レビュー
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真香@ゆるゆるペース
44
久し振りの幕末もの。「龍馬と一緒に斬り殺された人」というイメージで、どことなく地味な存在の中慎さん。龍馬が太陽なら彼は月で、性格も考え方も正反対なので陰に隠れてしまいがちだけど、彼がいてくれなければ明治維新は成し得ないことだったし、残した功績を考えるともっともっと評価されるべき人だと思っている。謹厳実直、正義感が強くて熱い男の29年の生涯は、短かったけどあっぱれとしか言いようがない。瓦解後も健在だったら、それなりの役職に就いていたでしょうに。2019/04/05
ホームズ
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1996年10月6日初読