内容説明
自らの双極性障害(躁うつ病)治療体験をもとに、利用できる手段や社会資源、心理療法を含む適切な治療法や自殺・再発の予防、病気に対する誤解について詳述。病いとの闘いを通して得た知恵と勇気が、本書の科学的医学的内容に結実している。この病気で悩む患者、家族、治療者に必携の一冊。
目次
第1部 躁うつ生活を送る(渡り綱を気取って歩く―躁状態、軽躁状態;暗闇への下降―うつ病;あらゆる希望の喪失―自殺 ほか)
第2部 座礁を分類する(病状を徹底的に調査する―診断;複雑さを解きほぐす―病気に類似する状態、併存する状態;根本的原因の暴露―生化学と遺伝学について ほか)
第3部 バランスの維持(基礎の構築―はじめにやるべきこと;医学的な治療法を見つける―薬物とその使い方;感情を表現する―「対話療法」 ほか)
著者等紹介
キャッスル,ラナ・R.[キャッスル,ラナR.][Castle,Lana R.]
40年間双極性障害の病いと闘い、現在はこの問題に関するライター兼エディター、精神障害の啓発者である。夫とともにテキサス州オースティン在住
上島国利[カミジマクニトシ]
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了。杏林大学医学部教授、昭和大学医学部教授を経て、国際医療福祉大学医療福祉学部教授。元日本うつ病学会理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ブルーツ・リー
3
著者も、双極性障害を持った人物が描いた双極性障害につていの専門書。 結構、詳しく書いてくれてはいるのだが、この健康食品はどうだとか、あのサプリが、とか、ヨガの効能は、とか、多分本人が試した上で発言しているあたり、著者も多分、双極性障害が治って居なくて、あれこれ治療法を試しまくっているような気がします。 気になったのは、本文にすら、科学的なエビデンスを伴わない、本人が考えただけの事がかなり「科学的」なものとして書かれている事。 多分、躁状態のまま、この本の執筆したんじゃないかと思われる個所があります。2019/07/13
lazy_unistudent
1
*非当事者視点の感想です 前半部では著者が体験した具体的なエピソードが多く、参考になります。薬物やその他の療法についてもかなりの量のセクションが割かれており、様々な視点から情報を得られます。理論と実践両面から書かれており包括的です。章ごとに扱う話題がはっきり別れているため部分読みでも役に立つでしょう。2016/11/30
大熊真春(OKUMA Masaharu)
1
あれ? 日本語がヘンだぞ。いちいち「あなたは~でしょう」とか。著者を見ると外国人です。翻訳したものでした。しかし下手くそな翻訳だ。◆厚さ3cm以上のくわしいマニュアルになるのかと思ったら残念。アメリカと日本は社会的な状況が違いすぎる。医療制度や公的補助制度が全く違い参考にならない。それどころか低所得層には無認可薬の実験台になることを勧めるなど危険なことをそそのかしている。キリスト教の信仰について書かれても。なんだかなぁ、という感じ。◆500ページも訳したのはほんとに無駄な仕事。2014/07/06