内容説明
子どもの精神分析的心理療法の発祥の地である英国における実践を紹介する一冊。心理士の専門性の核となるアセスメントの方法をはじめ、他職種へのコンサルテーションや短期介入といった幅広い臨床活動に取り組むなど、英国の心理士たちが試行錯誤しながら活動の幅を広げていった事例が挙げられる。子どもの精神分析的心理療法を実践したいと考える臨床家たち必読の書である。
目次
イントロダクション―「その場に適切なことを」
第1部 アセスメント(まずはアセスメント―子どもと思春期の精神保健相談のアセスメントにおける、子どもの心理療法士の役割;声に出して考えてみる―子どもの心理療法士と、裁判のための家族アセスメント;不安、投影、そして魔法のような解決への道のり―リスクアセスメントを求められるとき;思春期のアセスメントの特徴と問題)
第2部 重なり合う領域(乳幼児精神保健―ディリス・ドーズとの対話;治療的コンサルテーションと、アセスメントにおける人種と文化;家族の死―9.11後のマンハッタン・ピア94にて親密性から行動化へ―危険な子どものアセスメントとコンサルテーション)
第3部 コンサルテーションとその先(アンダー・ファイブ・サービスへのコンサルテーション;話を聴くことのインパクト―性的虐待を受けた若者を援助する職員へのコンサルテーション;「嫌われ者になるべく、給料をもらっているんだよ」―臨床家兼管理職という役割における緊張;コンサルテーションを超えて―ヤングマインズでの仕事)