出版社内容情報
《内容》 本書は対人関係学派の最先端に立つ著者が解釈学を背景に、無意識を未構成の経験(いまだ意味づけされていない経験)という視点から読み解き直すことで、臨床的に新しく有益な見方を提示する刺激的な書である。
内容説明
著者が本書で提唱している「未構成の経験」という概念は、抑圧などの防衛による無意識とは異なる「それについてまだはっきりと考えたことのない経験」をさしている。本書は、対人関係学派の最先端に立つ著者が、解釈学を背景に、無意識を未構成の経験という視点から読み解き直すことで、転移‐逆転移関係、解釈、抵抗といった現象について臨床的に新しく有益な見方を提示する刺激的な書である。
目次
第1部 構成された経験と未構成の経験(差し出されたものと作り上げたもの―構築主義の考え方;未構成の経験―序論;慣れ親しんだ混沌―防衛としての未構成の経験 ほか)
第2部 自己欺瞞についての再検討―解離の理論のために(想像と創造的な語り―解離と構成についての考察;詳細に思い浮かべないこと―強い意味での解離;物語の硬直性―弱い意味での解離 ほか)
第3部 分析家の仕事における未構成の経験(解釈と主観性―抵抗の現象学;患者に関する分析家の未構成の経験;ガダマーの解釈学―場に組み込まれている分析家のための哲学 ほか)
著者等紹介
一丸藤太郎[イチマルトウタロウ]
1967年広島大学教育学部卒業。1973年広島大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。現在、神戸松蔭女子学院大学文学部心理学科教授。専攻は精神分析学・臨床心理学
小松貴弘[コマツタカヒロ]
1989年京都大学文学部卒業。1996年広島大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。現在、大分大学教育福祉科学部助教授。専攻は臨床心理学
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