出版社内容情報
◇ 解 説 ◇
視覚経験のなかで色覚が果たす機能とその役割について、組織的かつ包括的に論述した学部生ならびに大学院生向けの入門概説書。固有色、混色、対比と同化、残像など、色に関する周知の諸現象を、反対色説に立脚して明快に解説し、ドルトン以来明らかになった色覚の型の特性とその発現の仕組みを説く。近年急速に進展してきた視覚系の電気生理学的研究に触れるとともに、３色説的過程から反対色説的過程への変換の謎についても論考する。
◇ 目 次 ◇
１ 視覚経験の分類
２ 色経験と神経系
３ 刺激：分光放射
４ 分光放射と色の見え
５ 反対色応答関数と白黒応答関数
６ 反対色応答関数と白黒応答関数 そしてスペクトル光の見え
７ 反対色応答関数と白黒応答関数 そして広帯域スペクトル光の見え
８ 混色：色相のマッチング
９ 加法混色：完全な等色
１０ 混色と錐体視物質
１１ 色覚モデル：受容器と神経機構とのつながり
１２ 反対色過程と電気生理学
１３ 空間的対比効果と同化効果
１４ 時間的対比効果：残像
１５ 色順応
１６ 色覚異常：異常三色型
１７ 色覚異常：二色型
１８ 色覚異常：一色型
１９ 色覚異常：遺伝と発生率
２０ 色の表示
２１ 色の再現：写真、印刷、テレビ、絵画
◇ 著 者 ◇
Leo M. Hurvich｜１９１０年生まれ。１９３６年にハーバード大学で Ph.D.取得。専門領域は、視覚、色覚および神経の符号化に関する精神物理学・心理生理学的研究。Jamesonとの共同研究の成果に対して各種の賞が授けられている。ペンシルベニア大学名誉教授で、アメリカ科学アカデミーおよびアメリカ芸術科学アカデミー会員。
◇ 監訳者 ◇
とりいしゅうこう｜東京大学名誉教授
わけてんじ｜中京大学心理学部教授
◇ 訳 者 ◇
嶋崎裕志・木村英司・伊東三四・日比野治雄・三星宗雄
