出版社内容情報
羅城門に巣食うの鬼の正体、月の兎と帝釈天の意外な関係、奇跡を生んだ空海の法力とは…なるほど、そういう話だったのか!芥川龍之介の文学の原点ともなった「今は昔」で語られる1059の仏教説話。そのエッセンスを、ふんだんな写真と図版、本文2色刷りでわかりやすく紹介します。カラー口絵付。
内容説明
『今昔物語集』は十二世紀前半に成立した平安時代末期の説話集で、編者は未詳。全三十一巻から成るが、巻八、巻十八、巻二十一を欠く。天竺部(インド)、震旦部(中国)、本朝部(日本)の三部構成で、一〇五九話を収録する。インドに生まれた仏教が中国を経て日本へ渡る構成となっており、各部は仏教説話と世俗説話にわかれている。また、いくつかの例外を除いて、説話は「今は昔」という書き出しに始まり、「と、なむ語り伝えたるとや」と結ばれる。
目次
序章『今昔物語集』とは何か
第1章 仏教の誕生と東漸
第2章 日本仏教の聖たち
第3章 平安人の死生観
第4章 神仏の加護と信仰
第5章 異形のものたちの世界
著者等紹介
小峯和明[コミネカズアキ]
1947年、静岡県熱海市生まれ。1977年、早稲田大学大学院博士課程修了。文学博士。日本中世文学、東アジア比較説話専攻。現在、立教大学名誉教授、中国人民大学高端外国専家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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