出版社内容情報
『古事記』『今昔物語集』『日本霊異記』など、日本の古典で語られた、神々や妖異が人と縁を結んだ21の妖しい愛の物語を紹介。愛する男のためにその姿を蛇に変えた女、龍の化身に見初められ天に昇った姫君、人の想いに応えた吉祥天の嫉妬心……なぜこの愛は、かくも妖しく狂おしいのか!本書は、『古事記』『今昔物語集』『日本霊異記』など、日本の古典で語られた、神々や妖異が人と縁を結んだ21の異類婚姻譚です。
古典の謎研究会[コテンノナゾケンキュウカイ]
古典文学、歴史の文献史料には、まだまだ知られざる事実や魅力がふんだんに眠っている。その奥深く埋もれたロマンを発掘し現代に甦らせることを使命としている研究グループ。
内容説明
神々や妖異が人と縁を結んだ異類婚姻譚!日本の古典を彩った21の物語。
目次
第1章 怨の章(“道成寺の蛇妖”愛しさをつのらせその姿を蛇に変えた女;“牡丹燈篭”見初めた男を棺のなかに引きずり込んだ白骨の女 ほか)
第2章 哀の章(“葛の葉”助けた狐と愛を育んだ安倍晴明の父;“玉水物語”お姫様に恋をした狐の切なくも美しい物語 ほか)
第3章 怖の章(“染殿の后”美しい后への妄執から自らを鬼に変えた僧侶;“悪鬼に喰われた娘”珠のように育てられた娘を襲った初夜の惨劇 ほか)
第4章 妖の章(“黒姫と黒龍”龍の化身に魅入られ空高く連れ去られた美しい姫;“三輪山の蛇神”美少年に変化した蛇身の神と巫女の恋愛譚 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
春の夕
4
語り継がれた愛の物語が数頁で紹介されています。読み易くそして引き込まれる文体ではじめから終わりまで満たされた心地のまま読み終えました。中でも『御伽草子・玉水物語』『伽婢子・早梅花妖精』『信濃奇勝録・黒姫物語』は読了後もう一度読み返してしまうほど魅せられた物語です。2019/05/09
☆ひとこぶラクダちゃん☆
3
『怨、哀、怖、妖』の章に分かれており、狂おしい程の愛(片想い…)が描かれた、古典作品が集められています。面白いのは『美しい人への一目惚れからのストーカー行為』惚れた者勝ちで「恥をかかせるな」と逆ギレありの凄まじい行動力です…。途中で気分が悪くなる様な、想像以上の描写もあり、パンチのきいた一冊になっております。『シティハンター』を彷彿とさせる挿絵が面白いのも魅力的でした。2025/10/22




