内容説明
誰もが幸せになりたいと願う。しかし、世の中には強い人間と、おそらくは大多数の弱い人間がいる。強い人間像がのぞまれるこの社会の中で、そういう多くの弱い人間が自分の幸せをどう見つけて生きていくか。本書は、著者独特の軽妙なユーモアと豊かなエスプリをほどよく織り交ぜながら、ソフトな語り口で現代の若者の心の悩みをとらえ、本当の自分の愛し方について考える。
目次
1 あなたの理解者はあなたをおいて他にはない
2 あなたは自分をどのくらい信じているか
3 人間は1人で生きるべき存在か
4 あなたにとっていま一番大切なもの
5 ひとりの人間に与えられた絶対的法則
6 1度は自分の心に問いつめるべきこと
7 できるだけ苦労しないですむ生き方
8 ひとりの自分とどうつき合っていくか
9 表の顔裏の顔もう一つの顔
10 あなたは何に生きてみたいか
11 あなたの中の“弱虫”と仲良く暮らす方法
12 二枚目を愛した不幸三枚目を愛した幸せ
13 その人と自分とどちらが大切になるか
14 人生を狂わせてしまう一瞬の時
15 人間はどこまで正直に生きられるか
16 他人を愛せない人は自分を愛せない
エピローグ ほんとうに自分を愛せるか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
39
【再読】人生をどう生きたらいいかの指南書。若い時に読んだものを再読。気づきもあったが若い人向けに書かれてるなw2022/07/30
左脳
2
中高生でもあるまいし、氏の代表作を読む前にこれを読んだことを登録するのはなんだか恥ずかしいんだが、やはり残しておこう。一つ一つはありふれた訓話、という印象なんだけど、読んでみてなんとなく思うのは、クリスチャンである氏はこういうものを書くことによって、聞かれざる告悔を引き取ろうとしていたのかもしれないなあ、ということであり、日本人にとって「隣人」とは「身近ではない愛しい誰か」を指すのではないか、ということだった。2011/04/05
野々村 聡
1
やはり分からないんだよな。読書ってのはいわば答えを求めて読む、検索的なところがある、薬を求めている、でもそうそう都合のいい答えなどあるわけがない…… とすれば、読書ってのは孤独の再認識なのかもな。2020/05/11
Kimitaka Imaizumi
1
人生と生活は違う。自分が描いた、信じた「人生」を、社会の「生活」の為に汚さねばならぬ。これは信じたものを棄てる「踏み絵」だと。踏み絵を踏んでしまった弱い人間には、どうしようもない哀しみと苦悩があると。 遠藤周作先生のエッセイはだいたい同じ事が書いてある…でも毎度、心の琴線に触れるものがある。2018/05/08