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内容説明
モーツァルトがいなければ『英雄』は、なかった!サラリーマンからフリーランスへ…そのとき、音楽はどう変わったか。ヨーロッパ激動の時代を生きた音楽家の物語。
目次
プロローグ 一七八七年、ウィーン
第1章 ザルツブルクの神童 一七五六~七一年(大司教が支配する国、ザルツブルク;モーツァルトの父レオポルトの能力と野心 ほか)
第2章 不遇な青年 一七七〇~八一年(父子三代の音楽家ベートーヴェン;モーツァルト、不遇の始まり 一七七一年 ほか)
第3章 ウィーンのフリー・ミュージシャン 一七八〇~九一年(ベートーヴェン、師ネーフェと出会う 一七八一年;コンスタンツェと『後宮からの誘拐』 一七八一年 ほか)
第4章 ウィーンの新星 一七九一~一八〇五年(モーツァルトの遺産と妻コンスタンツェ;ハイドンとベートーヴェンの出会い 一七九二年 ほか)
著者等紹介
中川右介[ナカガワユウスケ]
1960年、東京生まれ。「クラシックジャーナル」編集長、出版社アルファベータ編集長。音楽家の評伝を中心に数多くの芸術書を編集・出版。そのかたわら、資料の比較対照作業から見逃されていた事実を再構築する独自のスタイルで、音楽史、歌舞伎史を中心に幅広いジャンルを執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月讀命
49
モーツアルトとベートーヴェン。2人の作曲家に14才の差はあるが同じ時代に生きた。当時のヨーロッパの激動の社会情勢の中で、2人の巨匠はどう生きたかを垣間見る。音楽のありようでなく、2人の性格や金銭感覚、経済状況を浮き彫りにする。モーツァルトは、作曲や演奏で対価を得る事を生業とし、民衆に喜ばれる音楽のあり方から、真の美を求めて素晴らしい音楽の創造を追求し、ベートーヴェンは、音楽を芸術の域に到達させた。青年モーツァルトは子供のベートーヴェンに1度だけ会ったらしいが(?)何を話したのか興味があるところだ。 2011/12/20
禿童子
6
モーツァルトの生涯を中心にして、ハイドンとベートーヴェンの関係とウィーンの宮廷とフランス革命という時代の音楽家の家計の裏話が面白い。当時の音楽家の地位が貴族の奉公人であり、ハイドンはエステルハージ侯爵の使用人として28年奉職した後にロンドン公演で2万4千グルテン(二億四千万円)を稼ぐ。モーツァルトは宮廷作曲家として安定した地位が得られず死亡時に4千5百万円の借金が残った。ベートーヴェンは、注文を受けて作曲するのではなく貴族に作品を献呈してその謝礼で生計を立てることで「自立」した?伝説よりも「お金」は雄弁。2016/10/24
愛理ちゃん88
1
ハイドンとモーツアルト、ハイドンとベートーヴェンの関係が興味深かった2020/02/07
こうへい
1
貴族たちの要求に応じて作曲したモーツァルトと、自ら作りたいものを作り、貴族たちに(勝手に)献呈したベートーベン。まだ著作権の概念の無い時代、楽譜を売ることを前提にしていたベートーベンはその先駆けだろうか。2013/04/28
よこよこ
1
著者の『3時間で判るクラシック入門』を読んで興味がわいたので早速購入。 著者によるとモーツァルトとベートーヴェンの生計について書かれているところが、従来の音楽と違うところらしい。 モーツァルトは父親と欧州巡歴をして、ベートーヴェンは出版社をうまく利用して、販売ルートを確立させた。 ベートーヴェンはともかく、モーツァルトはまだ殆ど聞いたことがない。2011/07/09