内容説明
和歌が織り成す幾千の物語。日本人のこころの原点、『万葉集』の世界観が一目でわかる。
目次
序章 万葉集を読む前に―日本人のこころに咲く万葉の花
1章 万葉集とその時代(大化の改新―蘇我氏の専制を廃し、王政復古をめざした政変劇;有間皇子の変―運命に翻弄され、はかなく散った悲劇の皇子 ほか)
2章 万葉集を彩る人びと(雄略天皇・聖徳太子―『万葉集』の萌芽を育んだ伝説の歌人;額田王―天智・天武に愛された才色兼備の気高き女性 ほか)
3章 万葉集の歌の数々(万葉人の季節感―春夏秋冬、その美と匂い;万葉人の愉しみ―日々の生活に根ざした戯笑歌の数々 ほか)
著者等紹介
坂本勝[サカモトマサル]
1954年鎌倉生まれ。法政大学文学部卒業後、専修大学大学院を経て、法政大学文学部教授。専攻は上代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しゅてふぁん
40
万葉集の時代背景を知るために読んでみた。大化の改新、壬申の乱…懐かしい。学生時代は歴史には興味がなかったのに、今になって‘万葉集の歌人’としてその名を追っているなんて不思議。しかも当時よりも簡単に頭に入ってくるとは皮肉なモノで(^^;) 主な歌人についてもコンパクトにまとめてあって勉強になった。ほのぼのとした巻頭歌の雄略天皇はかなり荒々しい性格だったのか…。2018/05/27
更紗蝦
30
元々私は地理への興味が薄いので、歴史モノの小説や漫画を地理的な情報と関連付けて読み込むのが苦手なのですが、この本は万葉集の時代の「人物」と「地理」と「歌の内容」を関連付けて説明しているので、この時代を扱ったの歴史小説や漫画を読む際の副読本として役に立ちます。2024/08/21
荒野の狼
5
同じ著者が、似たタイトルで内容の同じ本を出版しているが、本書の魅力はわかりやすい図であるので、二色刷りで図の大きい本書がおすすめ。体裁は見開きの2ページの片側に説明、もう片側に地図、家系図、写真、表などの図解となっている。万葉集に興味があまりないという人にとっても、万葉集の時代の歴史と関連する地理が解説されているので、歴史的には飛鳥・奈良時代、地理的には奈良を中心としたものを学びたい、あるいは、この地域の旅行の予習・復習をしたいという人にもおすすめ。2021/12/13