内容説明
布陣―学会の永遠の興隆のために、伸一は組織の官僚主義を打ち砕いて進む。さらに離島の奄美に飛び、希望の布石を。宝剣―戸田の7回忌を期して“本門の時代”に入ることを宣言した伸一は、京大生への講義など全力で青年を育成。清流―民衆よ正義を叫べ!―新しき言論運動の道。幹部の不祥事を通し、広布の組織を撹乱する魔の本質を糾明。激流―ケネディ大統領の暗殺で世界は激震。妙法の若芽萌える韓国の友は、春を信じて弾圧の冬を耐え抜く。
著者等紹介
池田大作[イケダダイサク]
昭和3年(1928年)、東京生まれ。創価学会名誉会長。創価学会インタナショナル(SGI)会長。創価大学、アメリカ創価大学、創価学園、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所、戸田記念国際平和研究所などを創立。世界各国の識者と知性の対話を重ね、平和、文化、教育運動を推進。モスクワ大学、グラスゴー大学、北京大学など、世界の大学・学術機関の名誉博士、名誉教授。国連平和賞をはじめ、世界の各都市から名誉市民の称号、「世界桂冠詩人」賞など多数受賞
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感想・レビュー
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wiki
10
自身に所縁ある奄美の苦闘、退転者の末路と誹謗中傷の姿、狂言訴訟の本質部分が語られる。ケネディ大統領との対話の予定、権力による揉み消し、そして暗殺による機会の消滅。さらには韓国の歴史と布教史。他の出版ではまるで語られない、日本の隣国に対する負の側面を、証言を通してありのまま、峻厳に描き出している。時代が経過し、複雑化しているが、両国の関係を良好にするためには、本書に書かれた歴史の証言をしっかり学びおかなくてはいけない。「黎明の/我らが船出に/民ぞ待つ/障魔の怒濤も/砕き進まむ」と。法に厳たる自身でありたい。2020/08/18
みゃーこ
8
盲目のマッサージ師と慎一の会話が面白かった2022/07/30
wiki
4
全編を通じて、この創価学会の精神の正史とも呼べる本書に語られることは、如何に逆境に打ち勝っていくかという忍耐の心、正義を語り邪を破す心、現実に他者が認める結果を残すこと等である。この精神を養うための力強い言言句句があらゆる場面で散りばめられている。退転し、反学会へと走った者たちの姿が描かれる。ここには悪というものが、悪の道に走った人間の心の動きまで含めて浮き彫りにされている。信仰のあり方においても、欺瞞的な生き方を自身に許していれば、欺瞞が真実かのようになり、本物の真実は自分にさえも見えなくなるのだ。2024/11/04
Norimasa Saito
4
1963年(昭和38年)、東西冷戦の最中、日本国内外が激流の如く動いている時代、ケネディ暗殺をはじめとする陰惨な事件、事故が多発する時代を背景に創価学会が400万世帯を超えていく。山本伸一の激闘が描かれていくが、彼の問題意識は精神の継承が形骸化していくこと、幹部の官僚化、組織主義に対して敢然と戦っていくところにある。草創期も今も変わらない組織革新の急所ともいうべき視点が描かれていく。人も組織も成長する原理は変わらない。この本は自分自身と地域、そして世界を見せてくれる。壮大な人の物語を堪能させてくれる。2018/11/01
こうきち
4
一代限りでは大業は成就しない2016/01/12