内容説明
「色彩と陰陽五行」「伊勢神宮の祭祀と斎宮」「易・五行と産屋の民俗」ほか単行本未収録の論考・紀行・随想と歌集「風の誘ひ」を収める。
目次
古代日本の女性天皇(座談会「天皇制をめぐって」;中国における女帝不在の原理;原始日本社会の女性上位;古代日本の女性天皇)
雑纂(色彩と陰陽五行―および日本の古代呪術;伊勢神宮の祭祀と斎宮;大嘗祭とはなにか;易・五行と産屋の民俗 ほか)
著者等紹介
吉野裕子[ヨシノヒロコ]
1916年東京に生まれる。1934年女子学習院、1954年津田塾大学、各卒。1975~87年学習院女子短期大学非常勤講師。1977年3月『陰陽五行思想からみた日本の祭』によって東京教育大学から文学博士の学位を授与される。現在、山岳修験学会、日本生活文化史学会、各理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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大臣ぐサン
1
吉野裕子全集全12巻読破!実家帰るたびに2冊ずつ借りてきて読み進めること数年。ようやく終わったよ。吉野裕子といえば何といっても蛇!もう神社仏閣巡っても全部蛇に見えちゃうぐらい。後半は陰陽五行にはまっちゃってチンプンカンプンになっちゃったけど、近代以降の日本文化研究には確かに陰陽五行の思想が欠けている。全部を陰陽五行で説明しようとするのは行き過ぎだけど、その視点は今後注意していきたい。奈良と京都の違いはやっぱり陰陽五行思想の有無が大きいよなぁ。吉野裕子先生お疲れさまでした。ありがとうございました。2023/08/10
ハイパー毛玉クリエイター⊿
1
全12巻である本シリーズ、とうとう最終巻を読了。2013年12月に第1巻を読み始めたようなので、1年以上を共にしたということになるらしい。感慨深い! 第12巻はこれまでの総括ともいうべき内容。古代日本にあった(そしてそれは世界に通ずる)「蛇信仰」、そして中国から流入し、日本人の信仰のありかたを劇的に複雑化した、「陰陽五行の思想」。それらを用いて日本のさまざまな物・事・話を考えてゆくと、あっと驚くような意味が見えてくる…そんな吉野裕子さんの研究成果をまとめたシリーズであった。2015/04/21




