出版社内容情報
「ひとりでいる」とはどういうことか。世界中のさまざまな社会の事例から、多様な「シングル」の在り方を見る。
【著者紹介】
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授。著書に『結婚と死をめぐる女の民俗誌-ケニア・ルオ社会の寡婦が男を選ぶとき』(世界思想社、2008年)編著に『やもめぐらし-寡婦の文化人類学』(明石書店、2007年)、『シングルで生きる-人類学のフィールドから』(お茶の水書房、2010年)など。
目次
1 孤独の意味(ひとりから見るイタリアの町―町への帰属意識の再考に向けて;孤独への道程―フィンランドの独居高齢者の社会生活と在宅介護;性的欲望・性行動・性的アイデンティティのずれと「孤立」―日本における同性愛の事例から;パプアニューギニアのシングル単位論序説―ワンピスの可能性/不可能性をめぐって)
2 制度の隙間で(「もてない」と「もて社会」―ニューギニア男性の民族誌から;サウディアラビアにおける社会の紐帯と個の遊離―結婚、ミスヤール、そしてシングル;江戸時代農民社会のシングル―その生存可能性)
3 異分子としてのシングル(「独身者」批判の論理と心理―明治から戦時期の出版物をとおして;現代インドにおける女性に対する暴力;独身/既婚兵士の男性性―一九世紀の植民地インドにおける英国人兵士を事例として)
4 シングルの選択(移動するシングル女性―コモロ諸島もにおける越境と出産の選択;ケニアの新憲法とキプシギスのシングルマザーの現在)
著者等紹介
椎野若菜[シイノワカナ]
1972年生。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授。博士(社会人類学)。社会人類学、東アフリカ民族誌学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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