出版社内容情報
抑留問題は実態解明がまだまだ不十分である。本書は、従来手つかずだった抑留者及び遺家族の戦後初期(1945-56年)の運動を、帰国前の「民主運動」の実態や送還の実情も含めてトータルに描く。帰還者団体の機関紙、日本共産党文書、ロシア公文書館資料、関係者へのインタヴューをもとに実証的に分析したものである。シベリア抑留史のみならず戦後史としても貴重な研究であり、待望の一冊といえる。
【著者紹介】
1945年福島県生まれ。 東京大学法学部卒業。 東京大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。成蹊大学法学部教授。専門はソ連政治史、日ソ関係史。 著書に『スターリニズムの統治構造---1930年代ソ連の政策決定と国民統合』(岩波書店、1996年)、『戦間期の日ソ関係----1917-1937』(岩波書店、2010年)ほか。
内容説明
抑留問題は実態解明がまだまだ不十分である。本書は、従来手つかずだった抑留者及び遺家族の戦後初期(1945‐56年)の運動を、帰国前の「民主運動」の実態や送還の実情も含めてトータルに描く。帰還者団体の機関紙、日本共産党文書、ロシア公文書館資料、関係者へのインタヴューをもとに実証的に分析したものである。シベリア抑留史のみならず戦後史としても貴重な研究であり、待望の一冊といえる。
目次
第1章 シベリア抑留概観(日ソ戦争―捕虜と抑留者;収容所の運営と虜囚生活;反軍闘争と「民主運動」;帰還者と死亡者)
第2章 抑留報道と帰還者運動(『毎日新聞』の抑留・帰還報道;帰還者の国会証言と論争;帰還者と家族の運動)
第3章 共産党と帰還者運動(共産党の帰還者対策;共産党系の団体;共産党とモスクワ)
第4章 シベリア抑留者群像(ソ連エージェント;ソ連残留者たち;抑留の語り部たち)
著者等紹介
富田武[トミタタケシ]
1945年福島県生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。成蹊大学法学部教授。専門はソ連政治史、日ソ関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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