内容説明
赤軍兵士はなぜあれほどまでに戦えたのか。ソ連から見た、独ソ戦の貴重な記録。1942年の独ソ戦の最中に歴史家イサーク・ミンツが組織した委員会。歴史家たちは戦線に赴き、スターリングラードで戦った将兵や民間人の声を聞き取って速記録にのこした。また従軍記者だった作家のヴァシーリー・グロスマンも多くの声を聞き取った。本書は、ミンツがユダヤ人であったがゆえに長らく公文書館に封印されていた膨大な記録を、ドイツの歴史学者ヘルベックが調査し、70年ぶりに蘇らせた記録である。ドイツ側視点に偏りがちだった独ソ戦の真実にソ連側の視点から迫る。待望の邦訳!
目次
第一章 史料解題(命運を決する戦い;決戦 ほか)
第二章 兵士の合唱(街と住民の運命;料理女アグラフェーナ・ポズニャコワ ほか)
第三章 九人の語る戦争(将軍―ヴァシーリー・チュイコフ;親衛師団長―アレクサンドル・ロジムツェフ ほか)
第四章 ドイツ人の語り(一九四三年二月のドイツ人捕虜;包囲下のドイツ人の日記)
第五章 戦争と平和
著者等紹介
ヘルベック,ヨッヘン[ヘルベック,ヨッヘン] [Hellbeck,Jochen]
1966年ボン生まれ。ベルリン、レニングラード、ブルーミントン、ニューヨークで歴史とスラブ学を修める。アメリカのニュージャージー州立ラトガーズ大学歴史学部教授
半谷史郎[ハンヤシロウ]
1968年愛知県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、愛知県立大学外国語学部教授。専門はソ連史
小野寺拓也[オノデラタクヤ]
1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専門はドイツ現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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