弱者に仕掛けた戦争―アメリカ優生学運動の歴史

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弱者に仕掛けた戦争―アメリカ優生学運動の歴史

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  • サイズ A5判/ページ数 702p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784409510926
  • NDC分類 498.2
  • Cコード C1022

出版社内容情報

アメリカ優生学運動が目指したものとは何だったのか?



ナチのホロコーストで膨大な数の人びとの生命を奪った優生思想は、アメリカにおいていかに暴走を始めたのか。背景には、「超越人種」の存在を信じ、地道に教えを説き奔走する科学者たち、そして彼らに莫大な資金を投資する財団や研究所があった。診療記録から書簡まで、厖大な資料をもとに当時の人びとの声を甦らせ、現代社会にも根深く息を潜める優生学の拡大をつぶさに追う渾身の書。





「今回、本書を邦訳しようと思ったのは、本書がこれまでのアメリカ優生学運動史のみならず、国際的な優生学運動史を塗りかえる内容となっているからである。(…)アメリカ優生学運動や戦前の国際優生学運動の全貌を解き明かすプロジェクトは、一人の歴史研究者では一生涯をかけても達成不可能な仕事に思われるのだ。だが、ブラックはこの遠大なプロジェクトを圧倒的な調査力をもってやってのけた。」(監訳者解題より)



第一部  豆の鞘(さや)から迫害へ

 第一章 山岳民の掃討

 第二章 進化

 第三章 アメリカ独自の生物学

 第四章 不適者を狩る

 第五章 人種学を合法化する

 第六章 断種合衆国

 第七章 産児調節(バース・コントロール)

 第八章 盲目

 第九章 雑種化



第二部 優生学による虐殺(ユージェノサイド)

 第一〇章 起源

 第一一章 英国の聖戦

 第一二章 優生学的帝国主義

 第一三章 優生学による虐殺(ユージェノサイド)

 第一四章 人種と血(ラッセ・ウント・ブロート)

 第一五章 ヒトラーの優生帝国

 第一六章 ブーヘンヴァルト

 第一七章 アウシュヴィッツ



第三部 新優生学(ニュージェニクス)

 第一八章 灰からの、その後

 第一九章 アメリカの遺産(レガシー)

 第二〇章 優生学から遺伝学へ

 第二一章 新優生学(ニュージェニクス)

内容説明

アメリカ優生学運動が仕掛けた人種改良・人間改良の全貌。ナチのホロコーストで膨大な数の人びとの生命を奪った優生思想は、アメリカにおいていかに暴走を始めたのか。背景には、「超越人種」の存在を信じ、地道に教えを説き奔走する科学者たち、そして彼らに莫大な資金を投資する財団や研究所があった。診療記録から書簡まで、厖大な資料をもとに当時の人びとの声を甦らせ、現代社会にも根深く息を潜める優生学の拡大をつぶさに追う渾身の書。

目次

第1部 豆の鞘から迫害へ(山岳民の掃討;進化;アメリカ独自の生物学;不適者を狩る;人種学を合法化する;断種合衆国;産児調節;盲目;雑種化)
第2部 優生学による虐殺(起源;英国の聖戦;優生学的帝国主義;優生学による虐殺;人種と血;ヒトラーの優生帝国;ブーヘンヴァルト;アウシュビッツ)
第3部 新優生学(灰からの、その後;アメリカの遺産;優生学から遺伝学へ;新優生学)

著者等紹介

ブラック,エドウィン[ブラック,エドウィン] [Black,Edwin]
1950年シカゴ生まれ。数多くの受賞歴をもつ国際的なジャーナリストで『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラー作家。著書は20の言語に翻訳され、190カ国で出版されている。またアメリカ、ヨーロッパ、イスラエルの主要な新聞雑誌に多数の記事を執筆する。テーマは、人権、ジェノサイドやヘイト、企業犯罪や腐敗、政府による不正行為、エネルギー関連などを中心とする。作品はピュリッツァー賞に何度もノミネートされ、『War Against the Weak(弱者に仕掛けた戦争)』をもとに同名のドキュメンタリー映画も制作された

貴堂嘉之[キドウヨシユキ]
1966年、東京都生まれ。1994年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。現在、一橋大学大学院社会学研究科長・教授。専攻はアメリカ合衆国史、人種・エスニシティ・ジェンダー研究、移民研究

西川美樹[ニシカワミキ]
翻訳家。東京女子大学文理学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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BLACK無糖好き

22
アメリカの優生学運動の通史。国内の不適者を断種し、純粋な北方超越人種を維持・強化する運動。ロックフェラー財団やカーネギー財団からの莫大な資金提供。IBMの技術供与。世界への拡散。ナチ・ドイツによるジェノサイド後もアメリカで優生断種は続く。優生学から遺伝学への変身。◆極めてセンシティブな内容なので気が重くなる。我が国でも旧優生保護法の下で強制不妊手術を受け、今でも苦しむ人々がいる。マイナンバーに紐ついた生体情報や遺伝子情報で簡単に選別される近未来を想像してしまう。優生思想はなくならない。2023/11/26

いとう・しんご singoito2

9
読友さんきっかけ。厚さ五センチもある本で一瞬、ぎょ!となるけど一段組だし、歴史の話しなのであまりビビらなくても大丈夫と思いました。むしろ、らすたさんのレヴューにある「やっぱりこういう本を頑張って読むのは大切ですね」という発言に完全に同感。内容については既存のレヴューの通りなので述べませんが、ひとりでも多くの方に読んで欲しいです。優生学的淘汰の対象にされる有色人種としては読んでて気持ちの良い本ではないのですが・・・2023/09/21

Aby

7
優生学と民族浄化といえば,ナチスドイツと直結されがちだが,アメリカの方が歴史が長く,闇が深い.原題の"Eugenics and America's Campaign to Create a Master Race"にあるように,北方系の支配人種を家畜のように作出するために品種改良しようとした.そのために,望ましくない形質は取り除く.◆これまで優生学関係の本をいろいろ読んできたが,本書が一番密度が高かったような気がする.2023/08/06

kogyo_diamond

5
『動物倫理の最前線』に挟まれた新刊案内で知る。タイトルの弱者・戦争の文字にワディウェル『現代思想からの動物論 戦争・主権・生政治』(いづれも人文書院)に関連づけ考察できるのではと期待。「もしユダヤ人が家畜のように扱われたとしても、家畜がユダヤ人のように扱われているということにはならないのです。」読みながら幾度もクッツェー『動物のいのち』コステロに抗議する詩人の手紙が思い出され反芻することになった。コステロの言う証拠の人皮のランプシェードもこうしてアメリカの優生学運動の歴史を追う中で実態として浮かびあがる。2022/11/14

らすた

2
いやはや、新聞の書評で興味を持って図書館で予約したら、分厚いのなんの。文字もびっしり、内容もズッシリでかなり読みごたえがありました。でもやっぱりこういう本を頑張って読むのは大切ですね。とても重要な視野を一つ広げることができました。それにしても、ここに綴られる一見優秀で立派な人たちの醜悪さと言ったら!そしてこの話は戦争で終わったわけでなく、現代に通じていることに恐ろしさを感じます。2022/08/25

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