内容説明
本書は、工学へのアプローチを念頭においた量子力学の入門書としての立場から、早い段階でシュレーディンガー方程式を導入し、その応用例に触れることで、量子力学的世界観に慣れ親しめるようにしました。そして、対象とする系を1次元系に絞り、数学的な煩雑さを避けつつ、その基本的な考え方や本質を学べるように構成しました。また、量子力学の一般論をあえて付録にまわすことで、本文を学び終えた後に必要に応じて、あるいは本文での並びと並行してなど、読者の学習スタイルに合わせて一般論を学んで頂けるように工夫しました。そして、現代のエレクトロニクス分野で重要なテーマとなっている「電気伝導の量子論」の基礎を取り扱ったことが、本書の最も特徴的な点となっています。
目次
1 ようこそ!量子の世界へ
2 量子とは何か?
3 シュレーディンガー方程式
4 量子力学における測定
5 束縛電子の量子論
6 散乱電子の量子論
7 周期ポテンシャル中の電子の量子論
8 多粒子系の量子論
9 電気伝導の量子論
付録
著者等紹介
山本貴博[ヤマモトタカヒロ]
1975年大分県生まれ。1998年東京理科大学理学部物理学科卒業。2003年東京理科大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。科学技術振興事業団博士研究員。2005年東京理科大学理学部助手。2008年東京大学大学院工学系研究科助教。2011年東京理科大学工学部講師。2015年東京理科大学工学部准教授。2019年東京理科大学工学部教授。2020年東京理科大学理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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