感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
60
幼いころ読んだ西洋のおとぎ噺を頭の中で再現してみずにはいられなかった。私は今まで魔女狩りを、普通の基督教徒が誤解やぬれ衣から巻き込まれたものと想像していたのだけれど、本書を読むと、当時の民衆の間には有角神への信仰が生き続けていたのであり、そこには悪魔や魔女と呼ばれた異教徒たちが実際に活動していたのだと思えてくる。ブリテン島の丘や森に緑の帽子を被って出没した妖精たちは実在したのだろうか。ロビン・フッドが死に赴く道筋には、ジャンヌ・ダルクやジル・ドレーの死の行列と同じく、涙を流して祈る民衆の姿があったという。2016/12/20
まりお
13
異教徒とされる魔女達の信仰する有角神について、儀式、呪術の方法、社会的地位の変異などを集めたもの。原始的宗教から反社会的な存在になるまでの流れがあるが、その存在は意外にも根が深く、キリスト教が中心と成りつつある時代でも儀式が容認され、その儀式の一部が組み込まれることもある。全てを否定できない、受け入れている、というところが面白い。この本には裁判にかけられた異教徒達の主張が載せてあり、多くの呪術の方法、道具、そして文化が分かる。2016/12/14
蘇芳
1
魔女のほうきにまたがる行為がもともとは黒魔術会のトランス状態ってのがおもしろかった。2009/04/08
陽香
0
人文書院