内容説明
本書は一九九八年の夏、東京大学・分院神経科の担当で東京・戸山サンライズを会場にして開かれた「第三回精神分裂病の精神病理と治療ワークショップ」の記録です。
目次
心と声―考想化声、幻聴理解のための補足的考察
魔術的思考とコンクレティスム―境界例と精神分裂病
分裂病治療における精神科医の「誠実さ」をめぐって
治療の視点からみた一慢性分裂病者の「反復的態度」
分裂病寛解前期の精神療法的関与についての一試論
経過の良好な精神分裂病者に残された治療的課題
分裂病における寛解時高揚病相
初期分裂病の発病年齢と転帰
分裂症性他者体験における「絶対的な外部」について―類的存在の病理としての精神病(二)
精神分裂病者における所属をめぐる諸問題―「職域関連性分裂病」という概念の提唱
分裂病者と「社会」―症状構造、存在様式、症状発現状況からの検討
未来の創発と分裂病―強度と危急化の病理について
著者等紹介
関根義夫[セキネヨシオ]
1940年生まれ、東京大学医学部卒、神経研究所附属清和病院、国立精神神経センター武蔵病院を経て、1989年より2001年3月まで東京大学医学部助教授、附属病院分院神経科長
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