出版社内容情報
ある男性患者の夢分析をユング自身の治療記録を開示して説明した必読文献。(I巻六二〇〇円発売中)
内容説明
歴史を遡り、民族の襞に分け入り、夢は可能な限り広い視野の中で検討される。読者は、ユング思想の立ちあがる現場を目撃できる。
目次
冬学期第1部(一九二九年十一月六日;一九二九年十一月十三日;一九二九年十一月二十日 ほか)
冬学期第2部(一九三〇年一月二十二日;一九三〇年一月二十九日;一九三〇年二月五日 ほか)
夏学期(一九三〇年五月七日;一九三〇年五月十四日;一九三〇年五月二十一日 ほか)
著者等紹介
入江良平[イリエリョウヘイ]
1950年生まれ。現在、青森県立保健大学教授。専攻は心理学、とくにユング心理学
細井直子[ホソイナオコ]
慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、ドイツ研究留学中。専攻はドイツ文学、ドイツ児童文学
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感想・レビュー
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roughfractus02
6
潜在的な自己は意識、個人的無意識、集合的無意識が交流する心のネットワークのハブであり、変容する関係の束である。著者はその変容の理想として集合的無意識に自己が沿う「個性化」なる指標を掲げた。1928年冬から1930年夏までのセミナー記録である本書は、著者が錬金術や曼荼羅と出会い「個性化」の探求を始める時期にあたる。本書での夢は、意識と無意識の相互作用の場に留まらず、自身を題材に対話する分析医と患者の相互作用を作り出し、心のネットワーク内で変容を続ける。同時に夢分析も「個性化」を促す心の生産過程の一部となる。2021/06/15
ouosou
0
中年期に読むとまた面白い。2025/04/11
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- 和書
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