内容説明
被害者にも加害者にも傍観者にもならないために。暴力の再生産を防ぐための対話。DVやハラスメントの加害男性カウンセリングに長年携わってきたからこそ見えてくる、社会から暴力を縮減させるための方策とは。
目次
対人暴力への関心と本書の課題
第1部 対の関係性が孕むものと暴力の語り(関係をコントロールする「親密な関係における暴力」;どうして殴るのか―正当化としての「言い訳」が手がかり;暗黙理論を取り出す)
第2部 暴力の語りから加害の語りへ(暴力を認めるが加害を認めない男性たち―加害の自覚のための対話・理論編;虐待する父親たちのための「男親塾」―加害の自覚のための対話・実践編)
第3部 社会の「暴力神話」を解体する―マクロとミクロをつなぐ臨床社会学(暴力を振るう個人の責任;親密な関係と男性性;家族システム・感情・言葉;加害者対応の共通言語を求めて―Micro Action for Violence-Freeプロジェクトへ)
脱暴力の社会統治―暴力の文化を乗り越えるために
著者等紹介
中村正[ナカムラタダシ]
1958年生まれ。現在立命館大学特任教授・名誉教授。1989年より立命館大学産業社会学部、人間科学研究科・応用人間科学研究科で研究と教育に携わる。専門分野は社会病理学、臨床社会学、社会臨床学、男性性研究。脱暴力にとりくむ一般社団法人UNLEARN代表理事。UNLEARNでは、京都府から受託したDVの加害男性向けの個人相談とグループワークを行う男性問題相談事業に取り組む。また、虐待する父親向けの個人相談とグループワーク(「男親塾」)を主宰している。他にも、対人暴力の加害者臨床として、ハラスメント行為者対応、体罰教師の職場復帰支援も経験。少年刑務所では性犯罪再犯防止プログラムのSVも担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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