ポスト・ヨーロッパ―共産主義後をどう生き抜くか

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ポスト・ヨーロッパ―共産主義後をどう生き抜くか

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  • サイズ 46判/ページ数 282p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784409241516
  • NDC分類 302.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

分断されたヨーロッパの複合的な肖像。カフェ・ヨーロッパ、ふたたび



東側の人々を失望させたものは何であったのか?

なぜオルバーン首相に支持が集まるのか?

民主主義への不信はどこへ向かうのか? ヨーロッパの光と影を描き出す。

ポスト共産主義の虚像と現実とは。

-----ティモシー・スナイダー激賞! 深遠で痛烈に面白い!



共産主義終焉から30年後の東欧。ストックホルムでオウムを連れた移民、リヴィウの少女の写真、スコピエのアレキサンダー大王の彫刻、ソ連軍によるプラハ侵攻50周年の記念式典など、東欧の現在の政治的・社会的問題を垣間見ることができる刺激的でタイムリーな政治的ルポルタージュ。東欧のボーヴォワールともいわれ、内戦を経験した旧ユーゴ出身のジャーナリストが鋭くえぐる西側の論理からだけではみえないポスト共産主義のヨーロッパ事情。

内容説明

共産主義終焉から30年後の東欧。ストックホルムでオウムを連れた移民、リヴィウの少女の写真、スコピエのアレキサンダー大王の彫刻、ソ連軍によるプラハ侵攻50周年の記念式典など、東欧の現在の政治的・社会的問題を垣間見ることができる刺激的でタイムリーな政治的ルポルタージュ。東欧のボーヴォワールともいわれ、内戦を経験した旧ユーゴ出身のジャーナリストが鋭くえぐる西側の論理からだけではみえないヨーロッパ事情。

目次

昔々、一九八九年のある日のこと
ヨーロッパのフードアパルトヘイト―すべての胃袋は同じにあらず?
ウクライナの不機嫌な女の子―人は何を見て、何を見落とすのか
アンゲラおばさんとドナルド・トランプの会談―アンゲラ・メルケルとオルバーン・ヴィクトルのシーソーゲーム
一九六八年プラハ:なぜ共産主義はウールのセーターに似ているのか―…あるいは、犠牲者の追悼が不快な理由
女性、ハラスメント、東、西―暴力に耐性のある女性なんていない
恐怖を煽る―ナショナリズムが感情を呼び起こす理由
北マケドニア共和国―より良い過去をいかに構築するか
スウェーデンのオウム、移民問題など―かつての移民と新たな難民をめぐって
お気に入りのカード―一枚の魔法のプラスチックカードにできた亀裂
ロスト・イン・トランジョン―社会的所有から私有財産への長い道のり
ホロコーストと盗まれた記憶―追悼のさまざまな方法をめぐって
ヨーロッパ合州国?―東欧の移民熱
未来の音楽―二〇一一年イタリア:古きよきヨーロッパ、新たなヨーロッパ、変わりゆくヨーロッパ
私のブレグジット

著者等紹介

ドラクリッチ,スラヴェンカ[ドラクリッチ,スラヴェンカ] [Drakuli´c,Slavenka]
クロアチアのジャーナリスト、作家。1949年アドリア海の港町リエカに生まれる。ザグレブ大学で比較文学と社会学を専攻。旧ユーゴ初のフェミニスト団体「女性と社会」を創設し、東欧初のフェミニストの本『フェミニズムの大罪』(1984年)を発表する。ユーゴ紛争を機にスウェーデンへ移住

栃井裕美[トチイヒロミ]
2003年~2007年セルビア共和国留学。2007年ベオグラード大学哲学部修士課程修了。2010年~2013年日本学術振興会特別研究員。5年間のシンガポール滞在の後帰国(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

78
東欧出身の作者が捉えた欧州。語られるのは、東欧と西欧で商品の成分が違ったことや欧州健康保険証(EHIC)などについて。そこから浮び上るのは埋まらない西欧と東欧の富や意識の差、東から西へ、また域外から流入する移民への不安と民族主義の高まり、連帯と分裂の間で揺れる欧州の姿。それに対し作者が欧州の「未来への扉」というのは、多様な国の音楽家と楽器による『魔笛』。欧州はユダヤやイスラム等と混淆しながら豊かな文化を築いてきた歴史から、私も欧州の世界の未来がその『魔笛』のようなものであるように願いながら本を閉じました。2023/12/12

Nobuko Hashimoto

23
『カフェ・ヨーロッパ』『バルカン・エクスプレス』"A Guided Tour through the Museum of Communism" と、いずれも興味深く読んだドラクリッチの最新邦訳本。ドラクリッチは、90年代初頭、民族主義が吹き荒れるクロアチアを離れ、スウェーデンで執筆を続けてきた。本書では、アイデンティティを新たに創ろうとする東欧の国々の様子や、EUにおける東西の格差等々、多岐にわたるトピックやエピソードが語られる。やはり大変面白い。掘り下げたいことがいっぱい。授業で輪読しようかな。2023/08/18

Nobuko Hashimoto

21
たいへん面白かったのでロシア(ソ連)東欧の本を次々に読む演習で取り上げた。ドラクリッチは旧ユーゴ出身の社会派作家。社会主義国の中で独自路線を採ったユーゴは比較的自由と豊かさを享受できたために、かえって批判的知識人が育たなかったという。そのせいで、冷戦が終わったあと、権力欲にかられた勢力の手先のように、文化人が民族主義を煽ってしまったのだと分析する。ドラクリッチはそれに与さず批判したことで、故郷を追われるように去ることになった。鋭い考察と共にもの悲しさも漂う時事エッセイ。2024/12/01

馬咲

6
旧ユーゴ出身者の視点からの、特に共産圏崩壊後の東欧社会の実状を知るうえで参考になる現代欧州論。共産主義体制下で国民に染み付いた権威への従属性と、議会制民主主義への関与の低さ、汚職の蔓延、若年世代の継続的な国外流出による自治体存続への不安など、貧困と政治不信の悪循環で存立基盤が安定しない東欧社会の根深い問題。それらすべてが民族主義的ポピュリズムの養分となり、経済的にも心理的にも西欧との格差が縮まらないまま、東欧の人々は「被害者」の地位を欧州外からの難民と争う形となっているという状況に、暗澹たる思いになる。2025/01/01

夢仙人

0
EUに参加した東欧諸国の真の心情がよくわかる。2025/05/03

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