内容説明
災害の記憶と忘却を分かつもの。災害認識の歴史。メディア言説の分析から、災害をめぐる記憶のダイナミズムを解明する画期的研究。
目次
第1部(復興語りの終点/記憶語りの始点―“東京”の帝都復興祭;戦時体制と「震災記念日」―記憶の動員、解体)
第2部(「震災記念日」から「防災の日」へ―関東大震災の再構築;平凡な「魔の九月二十六日」―伊勢湾台風の忘却)
第3部(「地震大国」と予知の夢―記憶の想起/未来の想像;「地震後派」知識人の震災論)
著者等紹介
水出幸輝[ミズイデコウキ]
1990年、名古屋市生まれ。関西大学大学院社会学研究科博士課程後期課程修了。博士(社会学)。現在、日本学術振興会特別研究員(京都大学)。専門は社会学、メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Daimon
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関東大震災は一度忘却の過程を辿ったものの、1960年の「防災の日」の制定以後、科学が予測不可能なものとしての地震が生み出す恐怖のもと、改めてナショナルなものとして想起されていく。1960年以前の「災後」とナショナルなものと認識される〈災後〉は全く違う。「災害の社会的位置づけが低く、巨大災害が発生し、多くの人命が奪われても、日本という枠で周年的な想起が営まれない世界。災害の記憶についての議論が盛り上がらず、災害体験の継承が重要視されない世界。そのような「災後」も十分あり得た」(p.376)と著者は指摘する。2019/11/18
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