出版社内容情報
未発の政治を模索し続ける者たちの、決して終らぬ営み
1972年5月15日、沖縄の施政権がアメリカから日本に返還された。沖縄闘争とはその「本土復帰」前後の時期においてさまざまな形で、アメリカ軍による占領と日米両政府の政策を批判的に問うた社会的・文化的運動である。本書では具体的に、ベ平連、大阪沖縄連帯の会、竹中労、沖縄ヤングベ平連、反戦兵士、沖縄青年同盟などを取り上げ、沖縄/日本/アメリカという分断を乗り越えようしとした豊穣な思想性を、膨大な資料から丹念に拾い上げる。歴史に埋もれた数々の運動を掘り起こし、ミクロな社会運動研究とマクロな国際関係史研究を接続。
沖縄問題を、あの島の問題ではなく、私たちが生きるいまこの場所の問題へと転換する、新鋭による歴史社会学の熱き労作。
【著者紹介】
1979年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。現在、大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任助教。専攻は、歴史社会学、社会運動論。共著に『差異の繋争点――現代の差別を読み解く』(ハーベスト社、2012年)、『燃ゆる海峡――NDUと布川徹郎の映画/運動に向けて』(インパクト出版会、2013年)など。
内容説明
1972年5月15日、沖縄の施政権がアメリカから日本に返還された。沖縄闘争とはその「本土復帰」前後の時期においてさまざまな形で、アメリカ軍による占領と日米両政府の政策を批判的に問うた社会的・文化的運動である。本書では具体的に、ベ平連、大阪沖縄連帯の会、竹中労、沖縄ヤングベ平連、反戦兵士、沖縄青年同盟などを取り上げ、沖縄/日本/アメリカという分断を乗り越えようとした豊穣な思想性を、膨大な資料から丹念に拾い上げる。歴史に埋もれた数々の運動を掘り起こし、ミクロな社会運動研究とマクロな国際関係史研究を接続。沖縄問題を、あの島の問題ではなく、私たちが生きるいまこの場所の問題へと転換する、新鋭による歴史社会学の熱き労作。
目次
序章
第1章 沖縄闘争の時代
第2章 ベトナム戦争下の沖縄闘争―ベ平連の嘉手納基地ゲート前抗議行動と渡航制限撤廃闘争
第3章 大阪のなかの沖縄問題の発見―大阪沖縄連帯の会を事例に
第4章 復帰運動の破綻と文化的実践による沖縄闘争の持続―竹中労、ルポルタージュ、島唄
第5章 横断する軍事的暴力、越境する運動―沖縄におけるべき平連運動と反戦兵士たち
第6章 沖縄闘争と国家の相克―沖縄青年同盟というコンフリクト
終章
著者等紹介
大野光明[オオノミツアキ]
1979年千葉県生。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。現在、大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任助教。歴史社会学、社会運動論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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