内容説明
多彩なメンバーを迎えての5つの対話。フリーター運動と、生存と労働をめぐる議論のネクストステージ。
目次
1 フリーターの「希望」は戦争か?(「希望は、戦争。」;「希望は、戦争。」批判への再批判 ほか)
2 この生きづらさをもう「ないこと」にしない―プレカリアートな女たち(フリーター問題は女性労働問題である;「自分を専業主婦にしてくれるような男がいない」という悩み ほか)
3 若者はなぜ「生きさせろ!」と叫ぶのか?―多様な生の肯定に向けて(正規雇用者とフリーターの対立?―フリーターズフリーの原点として;年功序列制度vs成果主義 ほか)
4 支援とは何か―野宿者支援のグラデーション(フリーターは野宿者と出会えるか?;「おっちゃんみたいになったらあかん」 ほか)
5 新たな連帯へ―法・暴力・直接行動(活動家とフリーター;労働法の意味と意義―法律を使うことと乗り越えること ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
24
読んだ。自己顕示欲気持ち悪い2019/05/28
きなこ
6
格差、貧困、労働問題に関心があった数年前に読んだ本だけど、今読み返してみると、フリーター問題は女性労働問題である。ということをテーマにした、2章に関心が向いた。フリーター問題や不安定労働問題という言葉でイメージされるのは、若年層の男性である。しかし事実として、フリーターの6割は女性であり、派遣、パートの9割は女性である。フリーター問題は大卒の男がコンビニでバイトをやっているという状況が出てきて初めて「問題」になった。『男の人は「男」であることを意識していなくて済む。』信じられないけど、そうなんだろうな。
白義
5
フリーター問題を場として可視化した対話集。生田武志が語る最底辺の野宿者の話には重苦しい衝撃を受ける。フリーター内のジェンダー問題から支援、連帯のあり方まで、なかなか広く語られていて入門にちょうどいい。その分質量感に欠けるが、自分も気軽に対話に入っていけそうな楽しさがある。どんな陰鬱な話も楽しさを交えて語れるならそれは悪くないことだ。フリーターを取り巻く生きづらさが抽象的にしかわからない気がするなら、オススメ2012/09/02
星落秋風五丈原
3
多彩なメンバーによる、フリーター運動と生存と労働をめぐる5つの議論を収録。当事者ないし当事者に近い人間が、現実をさらに前進させるために必要なことを遠慮なく語り合った記録。2008/08/25
ymzkknj
1
非正規雇用という形態での労働の不安定さ、ホームレスとの関わりからの観点などから、社会保障・労働環境などについていろんな人が対談しているものをまとめたもの。でもこの人らが思ってるほど正社員も安定しちゃいないのよ。2009/12/27