出版社内容情報
グローバル化の進展する世界において、ローカルに生活しながらしだいにその生活空間を広げている潜在的マルチチュードの問題をさぐる。
内容説明
資本のグローバリゼーションに対抗する潜在的マルチチュードの主体として、メキシコ・チアパスのサパティスタ、ゲレロの先住民農民、在米オアハカ先住民移民を検討するいっぽう、彼らを取り込んだり排除したりしようとする権力として、ベネズエラのチャベス政権、ブラジルの新興宗教、メキシコの国民国家などを検討する。豊富な参考文献・ウェブサイト紹介。
目次
もうひとつのグローバリゼーションと先住民
第1部 共振するマルチチュード(マルチチュードの可能性―サパティスタ運動のローカル性とグローバル性;“共”空間からのメッセージ―メキシコ・オアハカ先住民移民によるバイナショナル戦略;土地とともに生きる農民は協働できるのか―メキシコ・ゲレロ州先住民農村の闘い;コスタリカ・コーヒー栽培農民の生き残り戦略―グローバル市場自由化の大波のなかで)
第2部 マルチチュードの取り込みと排除(ボリバル革命に揺れるベネズエラ市民社会―マルチチュードの取り込みと排除をめぐって;ブラジル・ユニバーサル教会の取り込み戦略―取り込まれたプロテスタント信者;メキシコ国家の先住民政策―国民統合における先住民の取り込みと排除;メキシコ・ミチョアカン先住民社会の近代―国家の干渉と先住民村落の変容)
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