出版社内容情報
情熱恋愛、結晶作用などスタンダールに学ぶ恋愛と人生の真髄。雑誌「ふらんす」連載に大幅加筆訂正。
内容説明
19世紀の恋の専門家であるスタンダールのメッセージは、今日の日本にどう届くのか。恋愛の歴史を研究するU教授が、甥の米谷杏里夫、教え子の町田たか子とともに、探求してゆく。虚栄恋愛、情熱恋愛、結晶作用、ジェンダーと恋、失恋の治療法など、古くて新しい問題が、料理や旅行の話を交えながら、対話形式で繰り広げられる。若い二人はしだいにスタンダールの恋愛観の影響を受け、新しい人生を歩み始める。恋に悩むすべての世代への、勇気のでる贈り物。
目次
どうしてこんなにわかりにくいの?―スタンダールの『恋愛論』
スタンダールってどんな人?―「生きた、書いた、愛した」
永遠の恋人メティルドってどんな人?―香り立つすいかずらの君
スタンダールを引っ張っていった情熱とは?―一八一九年六月、ヴォルテラ事件
スタンダールが恋愛を四つに分けた理由は?―「情熱恋愛だけが真実の恋だ」
「結晶作用」とは何?―恋はすべてが記号である
恋愛は美男美女でなければならないの?―スタンダールは醜男だった
どうすれば恋の痛みから抜け出せるの?―失恋こそ想像力のスポット
国によって恋愛は違うの?―緯度が三度変われば恋愛も変わる
スタンダールにとって宮廷恋愛って何?―不倫が恋愛の原形
スタンダールってフェミニストなの?―理論より快楽が生きる指針
本当に言いたかったことは何ですか?―スタンダールの亡霊との対話
著者等紹介
上村くにこ[ウエムラクニコ]
大阪大学文学部卒業。大阪大学博士課程満期退学。パリ第四大学文学博士取得。現在、江南大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。