出版社内容情報
今世紀にあらわれたもっとも重要な美術書のひとつ。二十世紀芸術そのものの方向を鮮明に示した歴史的名著。
内容説明
本書は、今世紀にあらわれたもっとも重要な美術書のひとつである。それはシュルレアリスムという大規模な運動に加わった多くの芸術家たちや、その前後あるいは周辺にあった多くの芸術家たちの作品を、当の運動の指揮者・体現者として愛しつつ語り、鮮烈な言葉でたたえつつ位置づけているからだけではない。現代社会とのかかわりにおいて画家の生きかたを探りながら、またときには新しい「眼」で歴史を読みかえながら、二十世紀芸術そのものの方向を鮮明に示している書物だからでもある。今世紀最高の「美」と「生」の書。綿密な解題、訳注、人名解説を付す30年におよぶ訳業、ついに完成。
目次
1 シュルレアリスムと絵画―一九二八
2 シュルレアリスム芸術の発生と展望―一九四一
3 断章―一九三二‐一九六一
4 周辺
5 他の流入、接近―一九六三‐一九六五
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
1
ふむ2024/11/18
ULTRA LUCKY SEVEN
0
やっぱ文学者だなー。ミロとピカソのところは全然わかってない人、という感じ。2012/02/29
親橋白金(実は加藤國康)
0
「シュルレアリスムは必然的にシュルラシオナリスム」(p.309)につきる一書。「欲望の沈殿物」。「倒錯の愛撫」。「玩具も私たちとともに成長する」。といったブルトンの脳髄に触れるたびに私の脳髄は苛烈に発火する。「現実の感覚を称揚する」。とにかく「美は痙攣的であろう、それ以外にはないだろう。」(p.196)ということにつきるのだ。2008/01/11