内容説明
カントが「多様の統一」として言及し、数学者リーマンによって自然探究の方法として敷衍された「多様体」の思考法―本書は、従来不当に無視され続けてきた「確定的多様体」の概念がフッサールの「超越論的現象学」の展開をいかに深い所から支え、また「多様体論の深まり」によって、彼の現象学がいかに生き生きとしかも整合的に理解不能となるかを初めて解明したものである。
目次
第1章 論理の基づけ構造
第2章 多様体としての意識流
第3章 現象学的認識批判としての多様体論
第4章 超越論的観念論と確定的多様体論
第5章 論理学の超越論的基礎づけ
第6章 後期フッサール現象学における多様体論の展望
著者等紹介
信木晴雄[ノブキハルオ]
1958年東京都生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。同志社大学大学院博士後期課程満期退学。同志社大学嘱託講師、京都府立医科大学非常勤講師を経て、旭川大学准教授。哲学博士(同志社大学)、日本フィヒテ協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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