内容説明
これまで重視されてきた美的判断ではなく、対象にふれる際の人間の「注意」と「経験」に着目し、異文化における美的経験の理解も視野に入れた、平易かつ大胆、斬新な、美学へのいざない。美術館に行っても何も感じないと悩むあなたのための美学入門。
目次
第一章 美術館で迷子
第二章 セックス、ドラッグ、ロックンロール
第三章 経験と注意
第四章 美学と自己
第五章 美学と他者
第六章 美学と人生
第七章 グローバルな美学
著者等紹介
ナナイ,ベンス[ナナイ,ベンス] [Nanay,Bence]
アントワープ大学哲学的心理学センター教授
武田宙也[タケダヒロナリ]
1980年生。京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。博士(人間・環境学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kooheysan
7
ちょっとだけでも「美的センス」とかを考えるきっかけになれば…なんて思って読書。参考書的ではない=堅苦しくない入門書でよかったです。美的に判断できる、というと普遍的で規範的かつ偉そうなイメージですが、そうではなく、ある対象に対してしばりのない注意を向けて、その経験に注意をし、さらに対象と経験そのものに注意を向けることをもって「美的経験」と呼ぶ。それは文化的なものやこれまでの心的イメージにも大きく影響を受けるという主張。ある程度は主観的な経験に、でも自明な枠組みを反省しつつ、崩しつつ、地道な取り組みです。2026/07/19
die_Stimme
5
原書を積読してる間に翻訳がでてしまった。ベンス・ナナイは共著の『なぜ美』以来、単著としては二作目の邦訳。ユニークなのは、美的判断ではなく持続的な美的経験に美学の中心テーマを見ている点だろう。そしてその美的経験というのは、注意の仕方によって大きく異なってくるものであり、対象だけでなく対象の質に注意を払うものであり、また、対象と経験そのものの関係にも注意を払うものである、と述べている。2025/03/02
東京
2
ナナイらしい本(コンパクトなサイズではあるが)。2025/10/18
こたろう
1
美学に興味がある人はぜひ読むべき一冊であり、原義的に入門的。つまり、ただ学識を網羅しているだけでなく、美学を手引きに、美とは何かを、日常的な水準で考察する門に、読者を導き入れる。本書では、基本的に、カント的、あるいは映画評論家的な、過度に美を形式化する態度を批判している。そして、解説にもある通り、美学における重要な視点を、注意と経験であるとしている。我々の注意、あるいは経験(文化的なものも含む)は、何を美と見るか、そして美とは何かという問いに深くかかわるということを示唆している。古典美学というより、知覚。2026/06/22
麦茶
1
美的関与について、難解な用語を使わずに述べられていて読みやすい。「しばりのない注意」が美的関与を形成する。注意を向ける方向は、絵画などの対象物や、それを鑑賞する自分の心の動き、対象物と自分との関係についての考えも含まれる。その人が幅広く展開する注意は、いかに幅広いと言っても、その人の文化的背景に左右される。だから美的判断は人によって違って当たり前だ。 個人的には、違うからこそ、意味があると考えている。違うからこそ、他者と美的判断の違いを話し合って、対象に関する自分の考えを拡張することができると思う。2025/09/10
-
- 電子書籍
- ママ友にハブられてぼっち主婦になりまし…
-
- 電子書籍
- 悪霊だけど死神に恋しました【タテヨミ】…
-
- 電子書籍
- 狂おしき復讐【分冊】 10巻 ハーレク…
-
- 電子書籍
- イラスト図解 鳥になるのはどんな感じ?…




