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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
6
バタイユの「非ー知」が知の放棄ではなく知の追求の果てにある、という主張は新鮮には感じなかったが、大事なのは「非ー知」に向かうプロセスを描いていることだろう。マダム・エドワルダの読み直しが内的経験の解釈を変えていくところにダイナミズムを感じてドキドキした。2020/11/05
μέλισσα
2
哲学的転回という煽りは少し過剰なような気がしたが、バタイユの体系的な入門としては良いのではないか。 バタイユがそこまで哲学的に見られていないというアカデミズムの方の傾向は驚いた。 最後の理性の批判(カント)と理性の過剰(バタイユ)という対比は面白かったかもしれない。ドゥルーズの常識とカントへの批判のうちには常識的な批判を制御するのではなく、過剰なままにしておきなさいという側面もあるのだろうなという。2025/05/21
1
まず、(1)バタイユの日本への導入が極めてキワモノ異端作家的扱いであったことを紹介、(2)むしろ、そのような異端文学的な枠組みの「エロス」ではなく、知を愛するプラトンまで遡行することで西洋の哲学的伝統と接続させ、(3)ヘーゲル=コジェーヴの影響関係の読み直しとニック・ランド的な思弁的実在論的な読み(相関主義批判)ではなく、「脱ぎ去りの思考」=「非-知」として絶えず地平を押し広げてゆく「哲学的」な営みである結論づける。2024/03/17
Akiya
1
バタイユの思想の核である「非-知」を彼のテクストから紐解き、哲学史の中に位置づけるというものだった。とても読みやすく面白かった。 2022/05/19
むやむや
0
非常に面白く、わかりやすく、一気に読んでしまった。特に『マダム・エドワルダ』の一説から、バタイユの思想的営為全体に通底する「非-知」の探究のあり方を導き出していく過程は非常に大胆かつ精細で、「人文学研究の醍醐味ってこれだよね...!」と文学、哲学研究の楽しさを改めて感じさせてくれた。2021/01/19